Shokz Aeropexレビュー。疲れない骨伝導ヘッドホンで骨伝導ヘッドホンAeropexのレビューをしたが、同様にメーカーの方から新しいモデルAfterShokz Xtrainerz(アフターショックス・エックストレーナース)のレビューの機会を頂いたのでこちらも紹介。
2023.7.24
Xtrainerzというモデル名はOpenSwimといモデル名に変わったようだが、スペック的にはほぼ一緒なのでXtrainerzのデータ的な部分を残しつつ、OpenSwimのデータを追加、実際の骨伝導ヘッドホンを使ってプールで泳いだ感想、レビュー記事として手直しをしている。
関連 Shokz OpenRun Proレビュー!音漏れやマイクなど違いや性能は?
目次
Shokz Xtrainerz (OpenSwim)レビュー
この写真では分かりづらいかもしれないが水に濡れた男性がパッケージ写真となっており、IP68防水であることを訴えかけるような仕上がりになっている。
OpenSwimとXtrainerzのスペック表記の違い
公表されているデータを表にしてみた。基本的にはXtrainerz (OpenSwim)は、水泳しながら音楽が聴ける携帯型のMP3プレイヤーなので、Bluetoothなどの無線に関する技術は未対応となっている。
商品名 | OpenSwim | XTRAINERZ |
---|---|---|
型番 | S700 | AS700 |
スピーカー | – | Bone codnductionスピーカー |
骨伝導技術 | 第7世代 | – |
サウンド | – | PremiumPitch+™2.0 |
周波数帯 | 20Hz 〜 20KHz | 20Hz 〜 20KHz |
感度 | 96 ± 3dB | 96 ± 3dB |
マイク感度 | – | – |
Bluetoothバージョン | – | – |
Bluetooth接続距離 | – | – |
バッテリー | – | リチウムバッテリー |
連続再生時間 | 8時間 | 8時間 |
待機時間 | 最大10日間 | 最大10日間 |
充電時間 | 2時間 | 2時間 |
バッテリー容量 | 183mAh | 183mAh |
重量 | 30g | 30g |
防滴 | IP68 | IP68 |
対応プロファイル | MP3, WMA, FLAC, WAV, AAC | MP3, WAV, WMA, FLACK, AAC |
音楽ストレージ | 4GBのストレージ | 4GBのストレージ(約1200曲) 人間工学デザイン |
左から、Aeropex、Xtrainerz、TITANIUM。TITANIUMと比べると更に大きさと重量が小さくなり、形状はほぼAeropexと同じで、軽くひねってみたりしてみたものの形状記憶素材のようにしなやかに戻り、小型・軽量化による強度の劇的な弱体化は感じられない。
水泳しながら聴けるIP68防水のヘッドホン
TITANIUMはIP55、AeropexはIP67レベルの防塵・防水に対応しているが、Xtrainerz (OpenSwim)はそれらをさらに上回るIP68対応となっており、その内容は以下の通り。
- 粉塵などが内部に侵入しない
- 継続的に水没しても内部に浸水することがない
AeropexのIP67は、「一定の水圧、一定の時間(30分間)で水中に浸けても有害な影響がない」というレベルに対して、IP68はさらに継続的に水没しても内部に浸水しないと仕様となっている。
新しい体験・世界が広がる骨伝導ヘッドホン
最初に言えることは、水泳やっている人、スイマーは絶対に買うべきヘッドホン。
たまにプールで泳ぐことがあるが、最初の30〜40分ほどを平泳ぎでひたすら泳いでいると疲れるので休憩を入れ、さらに泳ぐといい具合に体がほぐれ水中の中にいるのが凄く心地よくなることがしばしばある。ランナーズハイのようにスイミングハイ、スイマーズハイになり、プールから上がる気持ちが薄れてくる。
そんなこともあり、ワクワクしながら早速Xtrainerz (OpenSwim)を試してみた印象。
泳ぎながら音楽を聴く、なんという贅沢だ。
想像もしなかった新しい世界が最初のひと泳ぎから広がった。
QueenのWe Will Rock Youを水の中で聴きながら泳ぐとか、想像したこともなく思わず水面をリズミに合わせて叩きたくなる。クラシック調の音楽を聴けば、自分の世界しか存在しない水の中において指揮を取りたくなる。
ジムで1時半間ほどランニングやウェイトをやった後にも関わらず、音楽の力も相まって、ひたすら泳ぐことが気持ちよすぎて陸に足を付けたくないと思いながらひたすら泳いだ。
水中で聴くことに音質の完璧を求められない
水中で音楽を聴くことは素晴らしいが、もちろん、それは完璧な環境ではない。水という制約がある。
クロールをすればそのフォームと水を掻く音に影響を受ける。そのため、プールで使用する場合は耳栓の着用をお薦めする。
また、試しに水深1mか1m20cmほどのところまで潜ってほんの少し泳いだが、水圧のせいか音が小さく聴こえる。
このようにクロールのフォームよりもどちらかというと平泳ぎのフォームと水面に近いところで聴くのが適している。
水中でも完璧な音質環境を求める人にはお薦めしないが、水泳をやっている人には水中でも音楽が聴けるという体験をしてもらいたいことには変わりはない。
人間工学によるフィット感
Aeropexは記載が見当たらなかったが、Xtrainerz (OpenSwim)は「人間工学」に基づいたデザインであると明記されている。人間工学とは、人体構造、心理的、生理的原則に合わせた環境づくりやデザインをすることで、人への負荷・負担を減らして快適に利用できるデザインや環境を指す。
そのため実際にヘッドホンを付けてみるとピッタリと耳にフィットする。それなりに長時間使用しているが、カナル型のイヤホンと比べて長時間装着時の疲れが軽減される他にも、Aeropexでも述べたようにこのヘッドホンデザインそのものに下記の効果がある。
- カナル型のイヤホンと比べて長時間装着による疲れが軽減される
- ジムのランニングマシンでの有線イヤホンより安全で走りに集中できる
- AppleのAirpodsなどの装着型イヤホンと比べて落とす可能性を激減できる
- 耳を覆うヘッドホンと比べて夏場は快適
- それなりの激しい運動でも外れない
- 周りの環境音が聴こえて安全性が増す
水中でのフィット感だが、そこまで激しいスピードでクロールをしたりはしていなかったが、外れるということはなかった。心配な人はゴーグルの紐やキャップに絡めるといいだろう。
Aeropex同様に相変わらずラバーコーティングされた素材に頬ずりしたくなる触り心地は健在。
パッケージを開いた時には、スピーカー、およびフレーム部分に白いゴミが付着しているのかと思ったが、よく見たらラメを散りばめたようなデザインになっている。
スマホ接続から開放されるオーディオプレーヤー
TITANIUMとAeropexはBluetoothを介してスマホなどと接続する事で音楽を聴くことができるが、Xtrainerz (OpenSwim)はそれらを必要としない完全に独立した携帯型の音楽ストレージ用のオーディオプレーヤーだ。
AeropexなどのようにBluetoothを介してApple Musicなどの音楽聴き放題サービスを利用する場合と比べるとやはり音楽ファイルを用意するという手間が必要だが、専用のUSBクレードルにはめ込んでPCと接続し、対応フォーマットの音楽ファイルをXtrainerz (OpenSwim)に放り込むだけで簡単に音楽が聴けるようになっている。
Bluetoothの無線を利用しないのでスマホでの電話受信ができないが、電波の干渉による音楽の途切れはなく、やはりなんと言ってもスマホ接続を必要としないのとそれなりの激しい運動をしても外れないフィット感があるので、外でランニングなどの運動をする人には最高のオーディオプレーヤーとなる。
予め4曲がサンプルで入っているのですぐに試聴ができるようになっていて、フォルダに音楽ファイルを放り込むだけという手軽さ。
独立したオーディオプレーヤーのため、スマホとの接続がないのでスマホそのものの電池消耗に影響を与えないのも利点の一つと言えるだろう。
ホコリが目立ちやすいシリコンポーチ
基本的には、再生時間、音質と音漏れに関してはAeropexと同程度なので記事を参考にしてもらえれば。
パッケージの内容だがシリコンポーチ、耳栓、独自のUSB充電クレードルが同包されている。
付属のシリコンポーチは、触り心地がいいが、Aeropexと同様に、ホコリのあるところに置くとホコリが付着して目立つし、そのホコリが落としづらかったりする。
音声案内が英語に変更できるようになった
Aeropexではヘッドホン本体内で流れる音声案内が日本語のみだったが、Xtrainerzでは英語にも変更ができるようになっている。
ランダム再生が惜しい
Xtrainerzで改善してもらいたいポイントは、ランダム再生だ。複数の曲をランダムで再生していると他にもまだ曲があるのにも関わらず、聴いたばかかりの曲がまた再生されることがあるのが残念だ。
Shokz Xtrainerz (OpenSwim)レビューまとめ
少し潜ったところでの水の中で音楽を聴いた場合の音質はやはり完璧を目指すような人には向かないだろうが、やはり水泳での音楽を体験を1度は体験して欲しいと感じている。
Xtrainerz (OpenSwim)をおすすめする人。
- ただ泳ぐだけでは物足りないと感じている
- No Music No Lifeだと感じている
- 水の中で音楽を聴きながら泳いでみたい
- 水泳でテンションを上げたい
- 水の中でロックしたい
OpenSwimと他のモデルの価格比較・違い
骨伝導OpenSwimとShokzの他のモデルの価格や機能の違いを一覧にまとめてみた。
画像 | 商品名 | 参考価格 | ワンポイント | 発売時期 | ミニサイズ | 骨伝導技術 | バッテリー駆動時間 | 充電時間 | 待機時間 | 充電ポート | バッテリー容量 | 最大充電電圧 | Bluutooth | 音楽ストレージ | マルチペアリング | 対応プロファイル | ワイヤレス範囲 | 互換コーデック | 防水性能 | 重量 | 素材 | 水分検出 | 周波数帯域 | 感度 | EQ機能 | マイク | マイク感度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
OpenRun Pro | Amazon ¥23,880 楽天 ¥23,880 ヤフー ¥18,498 | 第9世代、迫力の低音、10時間の連続再生のハイエンドモデル | 2022 | ◯ | 第9世代 | 10時間 | 1時間 | 最大10日 | 磁気誘導 | 140 mAh | 5.0V ± 5% | 5.1 | – | ◯ | A2DP, AVRCP, HSP, HFP | 10m | SBC対応 | IP55防水 | 29g | フルチタン | ◯ | 20Hz~20KHz | 105 ± 3dB | 2+ | デュアルノイズキャンセリングマイク | -38dB ± 3dB | |
OpenRun | Amazon ¥17,880 楽天 ¥17,880 ヤフー ¥15,200 | 第8世代、IP67の防水性能をもつ骨伝導ヘッドホン | 2022 | ◯ | 第8世代 | 8時間 | 1.5時間 | 最大10日 | 磁気誘導 | 160 mAh | 5.0V ± 5% | 5.1 | – | ◯ | A2DP, AVRCP, HSP, HFP | 10m | SBC対応 | IP67防水(水泳除く) | 26g | フルチタン | ◯ | 20Hz~20KHz | 105 ± 3dB | 2+ | デュアルノイズキャンセリングマイク | -38dB ± 3dB | |
OpenMove | Amazon ¥11,880 楽天 ¥11,880 ヤフー ¥10,400 | Shokzの入門用骨伝導ヘッドホン | 2022 | – | 第7世代 | 6時間 | 2時間 | 最大10日 | USB-C | 135 mAh | 5.25 V | 5.1 | – | ◯ | A2DP, AVRCP, HSP, HFP | 10m | SBC対応 | IP55防水 | 29g | チタンヘッドバンド ポリカーボネートイヤーフック | – | 20Hz~20KHz | 96 ± 3dB | 2+ | デュアルノイズキャンセリングマイク | -40dB ± 2dB | |
OpenSwim | Amazon ¥21,880 楽天 ¥21,880 ヤフー ¥20,880 | 水泳しながら音楽聴ける骨伝導ヘッドホン 携帯型MP3プレイヤー | 2019 | – | 第7世代 | 8時間 | 2時間 | 最大10日 | ポゴピン | 183 mAh | 5.25 V | – | 4GB内蔵 | – | MP3, WMA, FLAC, WAV, AAC | – | – | IP68防水 | 30g | フルチタン | – | 20Hz~20KHz | 96 ± 3dB | 2+ | – | – | |
OpenComm UC | Amazon ¥27,880 楽天 ¥27,880 ヤフー ¥23,040 | リモートワーク用骨伝導ヘッドセット。 IT業界、教育業界、会計・監査業界などオフィスシーン向け | 2020 | – | 第7世代 | 16時間の通話 | 1時間 | 最大14日 | 磁気誘導 | 170 mAh | 5.25 V | 5.1 | – | ◯ | A2DP, AVRCP, HSP, HFP | 10m | SBC対応 | IP55防水 | 37g | フルチタン | ◯ | 20Hz~20KHz | 96 ± 3dB | 3+ | ノイズキャンセリングブームマイク | -38dB ± 3dB | |
OpenComm | Amazon ¥22,880 楽天 ¥22,880 ヤフー ¥18,680 | リモートワーク用骨伝導ヘッドセット。 建設業、運輸業、金融業、販売業、サービス業などのモバイルシーン向け | 2020 | – | 第7世代 | 16時間の通話 | 1時間 | 最大14日 | 磁気誘導 | 170 mAh | 5.25 V | 5.1 | – | ◯ | A2DP, AVRCP, HSP, HFP | 10m | SBC対応 | IP55防水 | 33g | フルチタン | ◯ | 20Hz~20KHz | 96 ± 3dB | 3+ | ノイズキャンセリングブームマイク | -38dB ± 3dB |
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