靴を履いていると悩むことの一つに靴紐がほどけるということがあるが、先日、そこにたまたまAmazonを眺めていたら見知らぬ商品がトップに並んでいたのが目に入った。 見ると「結ばない靴紐キャタピラン(CATERPYRUN)」という名前の商品だった。
目次
キャタピランとは
キャタピラン、そのネーミングと形状からして芋虫の「キャタピラー」と、走るという意味の「ラン」を掛けあわせたような名前だと容易に想像でき、Amazonのレビューを読んだ当時は、下記のような感想があった。
- 靴べらも使いやすかった
- これまでとは違う履き心地とフィット感
- 足とシューズが一体になって動く感じがわかった
- スリッパ現象がなくなった
- ジョギングシューズ用に1本、普段履きシューズ用に2本
- 足の甲の痛みが取れた
- 60歳代のおじいちゃんも使っている
- 軽登山用靴に使用して、富士山のご来光を仰いできた
- 以前はフランス製の同じ様な靴ひもを使用していたが値段が高かった
- 靴紐がほどける事が全くなくなり、安心して運動が出来る
- 耐久性が気になる
2012年の11月から試験的に販売し、2013年3月10日に全国販売を開始したみたいだが、日テレのぶらり途中下車の旅などで紹介されて火が着いたようだ。
30分後にキャタピランを手にした感想「フィット感スゲー!!」
芋虫みたいなデザインで、しかも靴紐を結ばない靴紐、何だこれは!?
と疑問に思った次の瞬間、不覚にも夜も20時になろうとした時間にチャリで近くの靴店に猛ダッシュしてゲットした自分がいた。
これは画期的な靴紐が誕生した歴史的な快挙であることに間違いなく、この靴の究極のフィット感は履いた者にしか分からない、これが率直な感想だった。
靴紐を結ばないのに、靴紐がほどけない
フィット感が最高なのに、靴紐を結ばない、なのに靴紐がほどけない。まるで矛盾が合理的に組み合わさったようだ。
靴とのフィット感を得ようとするなら、これまではある程度靴をきつく締める必要があり、それだと足を圧迫することになるが、このキャタピランは伸縮性のあるゴムのような紐によって圧迫が軽減され、しかも足に動きに合わせて伸縮するからこの上ないフィット感を感じることができる。
また、この伸縮性のあるゴムのような靴紐は、これまでよりも靴の脱ぎ履きも容易にしてくれる。
そして、芋虫のようなコブ形状は引っ張ることで伸びて、しっかりとホールド感を保ちながら穴から抜けることはないので、靴紐を特に結ぶ必要がない。だから、靴紐がよくほどける人はこの靴紐を使うことでその悩みから開放される。
靴紐は通しづらい、デザインが気になる
このキャタピランの靴紐で微妙と感じるのは、2点だろう。1点目は、コブ状の部分が靴の穴の形状が小さい場合にはコブを通しづらいということ。少し強めに引っ張っる必要がある。ただ、これさえクリアしてしまえば、最高のフィット感が得られる、フィット感がほしいというのなら気にすることはないだろう。
2点目は、やはりその見た目だろう。芋虫のようなその形状デザインは、やはり気になる。しかし、それを逆手に取って自慢することはできるし、そんな見た目を気にするのは実は自分ぐらいで、他人がそれを見てどうこう言うことはない。
プロのランナーも愛用、1万kmのランニングで伸びたのは2cm
キャタピランは子供からお年寄りはもちろんのこと、既に削除されたがWebサイトを覗いてみるとプロのランナーも利用しているのが見受けられ、スポーツにも利用できる設計であることが分かる。
3年を掛けて開発されたキャタピランは、プロのランナー岩本能史(いわもとのぶみ)氏の耐久性テストで1万kmでのランニングに対してゴムが伸びたのは2cm(宝島2013年5月号より)。
プロでない一般の人が仮に週1で5kmを月に4回、年間で240km走ったとして、1万kmで割ると約41年。まー計算するだけ無駄だよね。
ジムのランニングマシンで試してみた
かれこれ数年間、時間があれば週1でジムに通っては2~3時間、ランニングやウェイトトレーニングはしていたので、早速ジムのランニングマシンで試してみた。
ランニングマシンで3度の斜度を付けて時速9.4kmで20分走った。そして、その後さらに13.6kmまでスピードを付けて(斜度3度のまま)しばらくランニングした後にクールダウン。
結果、靴ずれや紐がほどけることがなくしっかりとフィットした状態で走ることができ、終わった後も足が痛くなることはなかった。
(自分で試す時は、もちろん徐々に慣らしながら試してね)
男性で靴穴が16穴なら75cmがお薦めなサイズの選び方
キャタピランの紐サイズは75cmと50cmがあるが、多くのプロアスリートが75cmを選択しているということからも男性でスニーカーの靴穴が16穴なら75cmがお薦めとのことだが、75cmだと余裕で紐が余る。
しかし、やはり75cmがお薦めだ。
というのも、余分に余った紐は靴の前部分に挟み込めばいいわけで、さらにファッション的な遊び心で余った部分はルーズさを演出するという意味で挟まずにそのまましたり、紐の先端を靴穴の最後尾の穴にさしてみたり、挟む位置を変えたりすることで様々な靴の遊びができるのではないだろうか。
日常モードとランモードによる紐の結び方
キャタピランは、日常モードとランモードの2つの靴紐の結び方があり、ランモードはランニング用に適した結び方となっている。
いずれも紐を結ぶ時は、紐を引っ張ることによって芋虫のコブが伸びて紐を通しやすくなっている。
日常モードの靴紐の結び方
- 紐を引っ張りつつコブを伸ばして、靴の先端から均等になるように挿入
- 紐穴と紐穴の間は、コブが3~4と均等になるように通す
- 紐の先端は2~3個あまるようにする
- 余る場合には、紐の間に挟む
ランモードの靴紐の結び方
紐のよじれがないように注意しながら挿入しよう。イメージとしては、足の付け根はきつく、足の甲が曲がる部分は緩め、足首はきつめに結ぶ感じだ。
ランモードは最初は自分にあった締め付け具合の調整が必要だが、うまく調整できればしっかりとフィットしてランニングも快適になる。
- 紐を引っ張りつつコブを伸ばして、靴の先端から均等になるように穴の下から挿入
- 足の付け根部分、足幅がもっとも広くなっている場所までは、足の指は動ける程度にきつめに結ぶ
- つま先を立ててみて、甲が大きく曲がる部分は緩め通す
- 足首周りはしっかりときつめに通す
- 余る場合には、紐の間に挟む
これは本当にお薦めの商品で、2014年のヒット商品の一つになってもおかしくない。