以前に、DOCKCASEさんから提供頂いたDOCKCASE 10-in-1 USB Cは、ギミックデザインのUSB Cハブで、接続しているSDカードなどの情報をディスプレイ表示してくれるというものだったが、DOCKCASEさんから新たに提供頂いた新商品のDOCKCASE 8-in-1 USB Cハブについてレビューしてみたいと思う。
関連 DOCKCASE 10-in-1 USB Cハブのレビュー。ギミックデザインの高機能ハブ
目次
DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブのスペック
Dockcase 8-in-1 USB Cハブ タッチスクリーン付き CFexpress/SD/MicroSDカードリーダー 100W電力供給 HDMI 2.1 USB-C/Aポート Mac・Windows・Linux対応 – 写真家やクリエイターに最適
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DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブのスペックは以下の通りだ。
DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブのスペック | |
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モデル | DPR81F |
①CFexpress Type Bカードスロット | 最大速度約1000MB/s |
②CFexpress Type Aカードスロット | 最大速度約800MB/s |
③USB-A | USB 3.2 Gen 2(10Gbps)データポート |
④USB-C | USB 3.2 Gen 2(10Gbps)データポート |
⑤PC接続HOSTポート | USB Cポート |
⑥PDポート | 最大入力電力100W |
⑦HDMI 2.1 FLRポート | 独立GPUに直接接続して4K 120Hzをサポート |
⑧TF/microSDカードスロット | UHS-II TF/microSD カードスロット(Max 312MB/S) |
⑨SDカードスロット | UHS-II SDカードスロット(Max 312MB/S) |
⑧タッチスクリーン | 1.9インチのタッチスクリーン(320×170) |
DOCKCASE 10 in 1 USB-Cハブと比べて、有線LANポートがなくなり、USB-AのUSB 2.0(480Mbps)データポートも同様に2つなくなったが、その代わりにCFexpress Type B/Aが扱えるようになっている。
DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブのレビュー
CFexpress Type B/A対応のUSB Cハブ
個人的には、今回のDOCKCASE 8-in-1 USB Cハブの最大の特徴でおすすめのポイントはCFexpress Type B/Aに対応したということだと考えている。
というのも、筆者が前回のDOCKCASE 10-in-1 USB Cハブのレビューで下記のように述べているからだ。
もし、筆者がこのハブに欲しいというポートがあるとしたら、CFexpress Type Bのメモリーカードを読み書きできるポートだろう。
DOCKCASE 10-in-1 USB Cハブのレビュー。ギミックデザインの高機能ハブ
筆者は、ミラーレスカメラでポートレート撮影や動画撮影を行っているのだが、記録カードメディアにはCFexpress Type Bを使用している。
写真はともかく、動画撮影はカラーグレーディングを考えてRAW動画で撮影しているのだが、RAW動画を撮影するにはSDカードよりも高速なCFexpress Type Bのカードじゃないと記録ができない。
そのため、筆者のリュックの中には下記にようにSandiskのCFexpressのカードリーダーと共にAnkerのUSB Cハブが常備されている。
2つもあると荷物がかさばるのだが、DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブでついにこの2つが1つにまとまるのだ。筆者の中ではこのDOCKCASE 8-in-1 USB Cハブを使うべき最大の理由ができたのだ。
DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブは、CFexpress Type BだけではなくType Aのカードリーダーとしても使えるようになっている。
CFexpressのカードは、主にミラーレスカメラでの記録メディアとして使用されているのだが、CFexpress Type Aは主にSonyのミラーレスカメラ、それ以外のメーカーのほとんどはCFexpress Type Bを採用しているので、Sony、Canon、Nikon、FUJIFILM、PanasonicのカメラでCFexpressを採用しているカメラのいずれも対応できるのもいい。
余分にカードリーダーを持つ必要がなくなるのだ。
高速なCFexpressの読み取り
今度は、CFexpress Type Bカードの読み書きの速度に違いがあるかを計測してみた。
CFexpress Type Bのリーダーは、DOCKCASE 8-in-1 USB CハブとSanDiskのエクストリーム プロ CFexpress Type Bカードリーダーを利用した。
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CFexpress Type Bのカードは、以前に記事を書いたMICROFROMのカードを使用している。
関連 MICROFROM CFexpress Type Bのレビュー。速度計測してみた
ソフトウェアは、Blackmagic DesignのDisk Speed Test。
まずは、SanDiskのエクストリーム プロ CFexpress Type Bカードリーダー。
結果は以下の通りで、読み書きのいずれも500MB/s前半の値になっている。
今度はDOCKCASE 8-in-1 USB Cハブでの読み書きの速度計測。
結果は以下の通りだが、書き込み速度はSanDiskのカードリーダーよりも遅いものの、読み取り速度はSanDiskのカードリーダーよりも約1.6倍のスピードが出ている。
筆者はCFexpress Type Bのカードは基本的にミラーレスカメラでの写真や動画撮影時の記録でしか使わないので、USBハブでの書き込み速度が多少遅くても書き込みを利用する機会がほとんどないので、特に影響はない。
逆に、ミラーレスカメラで撮影してCFexpress Type Bのカードに記録されたデータをノートPCなどにコピーしたい場合には、読み取り速度が速い方がありがたい。読み取りできる速度が速ければ撮影した大量の大容量データのコピーが短い時間で済むということだ。
この読み取り速度のおかげでさらにこのUSB Cハブに切り替える理由ができた。
CFexpress Type Bでの転送速度が分かる
筆者はCFexpress Type Bのカードしか持っていないが、CFexpress Type Bのカードを差し込んで、ファイルデータの読み書きをすると、その際の転送速度が表示されるようになっている。
なので、わざわざソフトウェアをインストールする必要がなかったり、「デバイスの状態を常時把握できる安心感」が好きな人にはおすすめの要素にはなるかなと。
下記画像では、403MB/sの速度でファイルデータをCFexpressカードにコピーしている状態だ。
初のタッチスクリーンの使い心地
DOCKCASEのUSBハブの大きな特徴の1つが、接続しているSDカードの記録媒体の容量や温度などの様々な接続情報を表示してくれるスクリーンがあるということだ。ギミック好きな人にはテクノロジーの「見える化」、「デバイスの健康状態を常時把握できる安心感」の魅力を感じられる製品になっているかと。
そのスクリーンが初のタッチスクリーン対応となって登場した。
タッチスクリーンを触った感触として最初に感じたのは、タッチスクリーンの感度に若干の改善の余地があるということだ。
反応の良いスマホのタッチスクリーンの感度に慣れすぎてしまったのもあるが、スワイプ操作がスマホのタッチスクリーンが登場した頃のような感度の鈍さに似たものを感じた。
これは今後の改善に期待したいところだが、筆者の中ではUSB Cハブの役目はあくまでも目的を達成するための手段「様々な記録メディアなどのデータ転送などのやり取りがハブ」として機能すればいいわけで、そこまでタッチスクリーンを触る機会は多くはないかと。
タッチスクリーンで操作できる箇所をざっくりとピックアップしてみたが、やはり頻繁に切り替えたり設定をすることはないかと。
- PD
- PDバージョンの2.0、3.0の切り替え
- Hubの電力を5W〜25Wの範囲で切り替え
- Exception Monitor
- (恐らく)監視モニターの表示切り替え
- Energy Saving
- スクリーンセーバーの時間設定
- CFEセーバーのオンオフ設定
- Rotate Screen
- スクリーンの向き
- Firmware Update
- ファームウェアのアップデート
- Restore
- リストア
DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブの設定画面。ファームウェアのアップデートやリストアがここから簡単にできるようになっている。
ちなみに、Rotate Screenでスクリーンの向きを変更した場合は、一旦、HOSTポートからケーブルを抜いて電源を落としてから再度電源を入れ直さないと反映されない。電源を落とさずに確認したが、切り替わらないので最初はバグかと思った。
波状デザインの放熱効果
ハブの裏面は、少し突起した波状のデザインになっており、最初に見た時は何故フラットデザインではないのだろうかという疑問が起きたが、すぐにこれは放熱対策なんだろうなという考えが浮かんだ。
下記のように突起物が出ているのが分かるかと思うが、突起物のお陰でハブを置く机との接地面を減らして熱を逃すことが想像できる。また、突起物の中央は若干凹んで波状のようなデザインになっており、垂直だけではなく水平に対しても熱を逃すことを意識しているのだろうと推測できる。
実際にどれぐらい熱くなるのかを下記内容でテスト、観測してみた。
ハブを介したファイルの転送内容 | |
---|---|
容量 | 約75.9GB |
ファイル | Canon RAW動画 49ファイル |
転送時間 | 約3分36秒 |
ハブディスプレイの温度 | 最大57℃ |
ハブディスプレイの転送速度表示 | 約300MB/s〜400MB/s |
ハブディスプレイには57℃と表示されたが、予想以上に実際にハブを触ってもほとんど熱さは感じられなかった。ただし、データを転送したCFexpressのカードはそれなりの熱さになっていたので、気をつける必要がある。
落ち着いたデザイン
以前の記事で紹介したDOCKCASE 10-in-1 USB Cハブは、ギミックデザインで目を引くデザインだったが、DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブは黒が基調の落ち着いたデザインになっている。
ギミックデザインで尖ったデザインのガジェットを使いたいという人には物足りないだろう。
全体的には少しコンパクトになった感はあるのでリュックやカバンには入れやすくなった。
USB Cケーブルはナイロン製となっていて、筆者は最近はUSBケーブルを購入する場合はナイロン製で編み込まれたものを好んで使うようになっている。ゴム製よりも手触りがいいし、絡みづらいからだ。
下記写真の40Gbpsとなっているのが、DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブのもので、DOCKCASE 10-in-1 USB CハブのUSB Cケーブルよりも太くなっている。
DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブがおすすめな人
DOCKCASE 8-in-1 USB Cハブのレビューは、ざっとこんなところだが、タッチスクリーンの操作感は気になるものの、CFexpress Type B/Aのカードを利用しているようなフォトグラファー、ビデオグラファーにはおすすめのオールインワンのUSB Cかなと。
- ミラーレスカメラでCFexpressのカードを利用しているフォトグラファー、ビデオグラファー
- CFexpressのリーダーで読み取り速度が速いのを探している人
- USB CハブとCFexpress Type B/Aのリーダーを1つにまとめたい人
- USB-Cのポートが2つしかない
- USBで接続するデバイスの簡単な情報を知りたい
Dockcase 8-in-1 USB Cハブ タッチスクリーン付き CFexpress/SD/MicroSDカードリーダー 100W電力供給 HDMI 2.1 USB-C/Aポート Mac・Windows・Linux対応 – 写真家やクリエイターに最適
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