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EIZO EV2795のレビュー。USB C接続が便利な27インチモニター

2020年12月の年末にEIZOの27インチモニターEV2795を購入したが、レビューをしてみたいと思う。

EIZO EV2795のレビュー

いずれも筆者がミラーレスカメラで撮影した写真をEV2795のモニターに設定してみたが、隅々までが安定した綺麗に映り込んでいて、見ているだけでテンションがあがる。

EIZO EV2795のレビュー

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EV2795とEV2785との違い

EIZOのFlexScanには、EV2795によく似たモデルとしてEV2785が存在する。気になる違いのスペックのみをピックアップしてみたのが下記の表だ。一部を抜き出しただけなので、完璧なスペックを知りたい人は公式サイトを。

EV2795とEV2785との違い
EV2795EV2785
推奨解像度2560 x 14403840 x 2160
画素ピッチ0.233 x 0.233 mm0.155 x 0.155 mm
画素密度109 ppi163 ppi
コントラスト比 (標準値)1000:11300:1
映像入力端子USB Type-C (DisplayPort Alt Mode, HDCP 1.3), DisplayPort (HDCP 1.3), HDMI (HDCP 1.4)USB Type-C (DisplayPort Alt Mode, HDCP 1.3), DisplayPort (HDCP 1.3), HDMI (HDCP 2.2/1.4) x 2
映像出力端子USB Type-C (デイジーチェーン)
デジタル走査周波数 (水平 / 垂直)
  • USB Type-C: 31 – 89 kHz / 59 – 61 Hz
  • DisplayPort: 31 – 89 kHz / 59 – 61 Hz
  • HDMI: 31 – 89 kHz / 49 – 51 Hz, 59 – 61 Hz
  • USB Type-C: 31 – 134 kHz / 29 – 31 Hz, 59 – 61 Hz
  • DisplayPort: 31 – 134 kHz / 29 – 31 Hz, 59 – 61 Hz
  • HDMI: 31 – 135 kHz / 29 – 31 Hz, 49 – 61 Hz
USBコンピュータ接続 (アップストリーム)
  • USB 3.1 Gen 1: Type-B
  • USB 3.1 Gen 1: Type-C (DisplayPort Alt Mode, Power Delivery最大70 W給電)
  • USB 3.1 Gen 1: Type-C (DisplayPort Alt Mode, Power Delivery最大60 W給電)
USBハブ (ダウンストリーム)
  • USB 3.1 Gen 1: Type-A x 3
  • USB 3.1 Gen 1: Type-C (DisplayPort Alt Mode, Power Delivery最大15 W給電)
  • USB 3.1 Gen 1: Type-A x 2 (Battery Charging最大10.5 W給電 x 1)
USB LANアダプタRJ-45 (1000BASE-T対応)/Windows 10 / 8.1 (64-bit, 32-bit), macOS Sierra (10.12)以降対応
標準消費電力16 W31 W
最大消費電力164 W163 W
縦回転右回り90° / 左回り90°右回り90°
映像信号ケーブルUSB Type-C (2 m)USB Type-C (2 m), DisplayPort (2 m), HDMI (2 m)

違いを見比べる感じでは、EV2785の方が高解像度3840 x 2160の4Kでコントラスト比がEV2795よりも高く、この点からEV2785の方が綺麗で見やすいということが言える。

ただ、27インチでの高解像度3840 x 2160の4Kで画面を標示させると、ブラウザなどのアプリに標示される文字が非常に小さくなってしまい、見づらい。実際に家電量販店で見て自分は、4Kで見るには辛いと判断してEV2795に決めた経緯がある。

その他で、EV2785にはなくて、EV2795のある機能でおすすめなのは、USB LANアダプタが付いているということだ。これについては後述で解説したいと思う。

USB Cケーブル1本で机の上がスッキリ

久々のモニターの買い替えで一番最初に感動したのは、USB Cケーブル1本でモニターとの接続に関連する利便性が劇的に高まったということだ。

USB Cケーブル1本で下記の様々な利便性が得られ、もうこれまでのHDMIケーブルなどに戻れなくなる。

  • モニターに映し出せる
  • 充電ができる
  • 有線LANが利用できる
  • 机の上がスッキリする

最近はMacBook Proの充電器、ケーブルを利用した記憶がない。ぜひともこの利便性体験して欲しいし、使い出すともう過去に戻れない。

頑張ればこれぐらい机の上がスッキリする。筆者の場合は、これにさらにLANケーブルをモニターに接続している。

EIZO EV2795をUSB Cで接続

スピーカーは期待しない方がいい

EV2795にはスピーカーが付属しているが、ハッキリ言ってショボすぎて要らない。

こんなにも中途半端なスピーカーを取り付けるなら、むしろスピーカーを取り付けずに他の機能を改善するとか、スピーカー無しで本体価格を下げてもらった方がユーザーにとっては幸せなのではないかと思わずにはいられない。

なので、Bluetoothスピーカーなどの利用をおすすめ。

少し分かりづらいかもしれないが、右下の少し横長になっているのがスピーカーだ。反対側にもあるが、やはり貧弱すぎる。モニターの設定自体はタップで簡単に操作できるメニューになっている。

EIZO EV2795のスピーカー

やや重さがある

モニター部分の重さは、約5.7Kgで、スタンドと組合わせると約8.5 kgの重さがある。なので、持ち運びを良くするという場合には注意が必要だ。

もちろん、この重さなら片手で持てないことはないが、自分は1日に2回ぐらいは出し入れをする機会があったため、持ち運びでやや重さを感じていた。

その後、DELLのモニターU2723QXに乗り換えたが、このモデルでは約6.64kg。約1.86kgの差、2kgほどもない重さの違いだが、それなりの重さの違いを感じる。

関連 Dell U2723QEのレビュー。U2723QXとの違いは?IPS Blackの4K27インチモニター

EIZO EV2795の背面。しっかりとした作りになっていて重厚感がある。

EIZO EV2795のレビュー:背面

有線LANケーブルで高速接続

EV2795には、有線LANケーブルを接続できるポートが付いている。

自宅でMacBook Proを利用する時は、基本的にWi-Fiを利用していたが、ふとLANケーブルを接続して利用したら、ネット接続の安定さと高速さに気づき、以来、有線LANケーブルでネット接続するようにしている。

というのも、下記のWi-Fiと接続速度と有線LANケーブルの接続速度を見比べてもらえれば分かるかと。

11:30頃に自宅のWi-Fiでインターネットの接続速度を測定した結果が下記図。

Wi-Fiの接続速度

同様に有線LANケーブルで接続した速度の結果。Wi-Fi接続は不安定で速度が出ない場合があるのは知っていたが、改めて認識することができた。

有線LANケーブルの接続速度

そんなわけで、USB Cケーブル1本に接続するだけで有線LANケーブルが利用できるのも便利。

Macはデイジーチェーンに非対応

新しいモニターの買い替えで新たに知ったのがデイジーチェーン。

デイジーチェーンは、下記の図のようにPCからUSB Cケーブル1本で他のモニターに接続し、そのモニターからさらに他のモニターに接続することができる機能だ。これの利点は、PCに1本だけUSB Cケーブルを接続すれば他のすべてのモニターに映し出しして利用ができたり、ノートPCの映像出力端子が1つでも複数のモニター利用できるということだ。

EIZO EV2795のデイジーチェーン

しかし、気をつけたいのは、Macを利用している人は、利用できないということだ。Macそのものがこの機能に非対応だからだ。なので、Macでこのデイジーチェーンを目的で購入しないようにしたい。

他のモニターに乗り換えた

これまでは解像度1920 x 1200の同じEIZOのモニターを使用していたが、それなりに時間が経過したためにやはり写りが悪くなっていったので、EV2795に買い替えた当初は画面の綺麗さに感動した。

しかし、ある違和感を感じた。

筆者がメインで使用しているPCはAppleのMacBook Pro14インチで、趣味でミラーレスカメラで写真を撮ってPCでレタッチ&インスタで公開しているのだが、そのレタッチの際のMacBook Proのモニター、iPhoneのモニターと見比べてEV2795に映し出される写真の色の違いに違和感を感じたのだ。

色々とモニターを調整してみたがうまいこと合わせることができず、スペックを見直してみた。EV2795の表示色は約1677万色の8-bit対応。申し分ない色数だが、一方のMacBook Proは10億色となっている。これが原因なのか?と次第にストレスを感じるようになった。

改善策が見いだせないまま、それが原因だと位置づけた自分は1年半後した頃にDELLのU2723QXと同じモデルに乗り換えたが、結局はモニターのガンマ値が原因だと分かったのは乗り換えた後だった。モニターのガンマ値を2.2に設定することである程度Macbookのモニターの色に近づけることができた。

関連 Dell U2723QEのレビュー。U2723QXとの違いは?IPS Blackの4K27インチモニター

EIZO EV2795がおすすめな人

しばらくEV2795を利用し、このモニターにおすすめな人としては下記のような事が考えられる。

  • 27インチで4Kモニターの解像度3840 x 2160だと、ブラウザなどの文字が小さく見づらいと感じる
  • 解像度1920 x 1200だと作業領域が狭いと感じる
  • 映りの綺麗なモニターを使いたい
  • USB Cケーブル1本で利便性を高めたい
  • 机の上をスッキリさせたい
  • 有線LANケーブルで安定・高速なネット接続をしたい

EIZO EV2795のレビューまとめ

非常に綺麗な画面で作業ができ、解像度3840 x 2160よりも文字の大きさがほどが見やすく、24インチよりも作業領域が広い。

また、USB Cのケーブル1本による充電やモニターへの映し出し、有線LANケーブルによる安定・高速なネットの利用など、新世代のモニターとしては申し分ない。

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しかし、EIZO EV2795のモニターは弟に譲ることにし、自分はメインのモニターとしてDELL U2723QEに乗り換えた。

「EIZO」というブランドで購入した部分もあったが、2020年8月28日発売のEV2795に対して、後発の2022年3月23日発売の同じDELLの27インチモニターを購入して使用したら、スペック、4KとIPS Blackによる見た目の綺麗さ、文字表示のクックリ度合い、重さ、価格を比べたら圧倒的に良かった。

日進月歩の技術の世界では、常に改善・進化が起きる事を感じた。

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