パソコンで仕事をしていると一度ぐらいは遭遇するであろう、ファイル名やフォルダ名の大量変更作業。それが数個ならまだしも、数百個になると目の前がかすんで気が遠くなりそうになる。
でも、そんな作業もFlexible Renamerのようなリネームソフトを使うと簡単にファイル名やフォルダ名を一括で変換できてしまい、パソコンスゲーってなる。
そんなわけでFlexible Renamerについてちょいと紹介。
関連 Winmergeの使い方。ファイルの比較ができるフリーソフト
目次
Flexible Renamerの特徴
特徴をざっとあげるこんな感じで様々な方法でファイル名やフォルダ名を変更することができる。その他にも空ファイルや空フォルダの作成ができる、ちょいとお薦めのソフト。
- 文字列+連番
- 指定の位置に文字を追加
- 先頭、末尾に連番を追加
- 指定の文字から指定の文字数を削除
- 先頭から指定の文字数を削除
- 末尾から指定の文字数を削除
- 大文字、小文字の変換
- 全角、半角のの変換
- 平仮名、カタカナの変換
- 文字列の置換
- 拡張子の変更
- 正規表現による置換
- 空ファイルや空フォルダの作成
Flexible Renamerの使い方
ダウンロード
Vectorのページにアクセスして左中部ぐらいにある「ダウンロードページへ」というボタンをクリック。
ちなみに、対応OSにWindows 7/Vista/XP/2000までの記載となっているが、Windows 8、Windows 10以降でも問題なく動く。
ソフトの起動
このソフトは、基本的にインストールをせずにダウンロードしたZIPファイルを展開すると、「Flexible Renamer.exe」というファイルがあるので、それをダブルクリックで起動して使うことになる。わざわざフォルダを探して起動するのが面倒な場合は、Wndowsキーの検索で「flex」と打ち込んで検索するか、よく使う場合には「タスクバーにピン留め」しておくといいだろう。
連番でファイル名を変更する方法
使い方だが、連番でファイル名を変更するサンプルをちょいと紹介。
ソフトを起動するとこんな感じの画面になり、以下のような流れで設定すれば簡単に一括でファイル名を連番にすることができる。
- ファイル指定を選択
- リネームを選択
- ファイル名を変更したいファイルをここにドラッグ&ドロップ
- メニューの「連番や文字列の追加」の「文字列(日時)+連番」を選択
- 開始番号を指定
- 桁数を指定
- 追加したい文字列を入力、未入力の場合は番号のみの連番ファイルになる
- 右上の「新しい名前」を確認して問題なければポチッ
④には様々なファイル名の変更に関するメニューがあるので、チェックして自分のやりたい事を見つけてみるといいだろう。
写真のEXIF情報による撮影日をファイル名にする方法
デジカメで撮影した写真はメモリの容量がいっぱいになると、パソコンに移動して管理している人もいるだろう。
その際に写真のファイル名を初期化するとまた最初から「IMG_0001.JPG」なんかになってしまい、それらをまたパソコンに移動してバックアップしようとすると、以前に保存した写真ファイルとかぶってしまい、上書きして保存してしまう可能性がある。
そこでこのFlexible Renamerの写真に含まれるEXIF情報の撮影日をファイル名に利用してリネームすることでそれを防ぐことができる。
- タグ・リネームを選択
- 写真
を選択 - 「タグ一覧」をクリック
- 「撮影日」を選択
- 必要に応じて<EXIF.OriginalTime>の前後にファイル名を追記
正規表現による高度なファイル名の置換
正規表現を使った高度なファイル名の変更を行うこともできる。と言っても正規表現がそんなに詳しいわけではないが、下記のようなちょっとしたサンプルを紹介。
●IMG_1234 - コピー.JPG
↓
●1234_IMG.JPG
ここでの置換条件としては、こんな感じ。
- 数字部分をファイル名の先頭に移動する
- 「IMG_」をファイル名の後ろに移動する
- 「 – コピー」を削除する
正規表現の使い方は、置換メニューの上にある「高度なリネーム」にチェックを入れるとこの画面になる。「サポート」をクリックすると様々な正規表現の記述があるので、それをクリックするかネットで検索して頑張って、「検索欄」に必要な情報を入力。
ちょっと解説。検索欄に記述したのは下記の内容。
(.*)_(\d{4}) - コピー
まずは、「.*」。これは任意の文字列を検索するという意味なので「IMG」を探していることになる。
そんで、「()」で囲まれた部分はグループとして置換後の文字列を操作でき、先ほどの「.*」で任意の文字列「IMG」を探して「()」で囲むことによってグループ1としている。
「_」はそのまま検索している。
「¥d」は数字を検索し、「{4}」で4桁の数字を指定して探しているので、サンプルのファイル名では「1943」~「2018」の部分のファイル名にあたる。 そんでこれも「()」で囲ってグループ2としている。
最後の「 – コピー」もそのままの文字列で探している。
上記のような記述でこれらのファイル名が検索に該当するということになる。
- IMG_1943 – コピー.JPG
- IMG_2018 – コピー.JPG
そんで次の画面の「置換」欄に「$2_$1」と記述。先頭の「$2」は、先ほどのグループ2の箇所「¥d{4}」、「$1」は「(.*)」に該当し、この記述のように順番を入れ替えることも簡単にできる。
そんで、グループ2とグループ1の間に「_」を記述すれば、「新しい名前」のプレビューのように表示されるので、問題なければ「リネーム」ポチ。
正規表現は慣れるまでが大変だが、コツは「新しい名前」のプレビューを確認しながらやれば、なんとなく分かってくるだろう。覚えておくと便利な置換方法かなと。
空ファイルや空フォルダの作成
Web制作やアプリ開発などでは、連番の空ファイルや空フォルダを作成してダミーで利用することもあるだろう。
そんな空ファイルや空フォルダの作成機能もこのソフトには含まれている。
空ファイルの作成は
- 「連番オブジェクト」を選択
- 作成する場所「(例)ドキュメント」を選択
- 空ファイルを選択、擬似的な容量を入力
- 名前欄に「img.jpg」などのようにファイル名と拡張子を入力
- 「個数、開始番号、ステップ」を入力
- 問題なければ「生成開始」
空フォルダの作成についても同様の手順で、「名前」欄には拡張子を含まないようにするといいだろう。
ワンポイント
少し使いこなせるようになれば、かなり便利なソフトであるのは間違いない。
特に正規表現による置換はサンプルのように高度な置換ができ、正規表現の使い方を覚えることでファイル名の変換だけではなく、テキスト変換においても使えるのようになるので、ネットで「正規表現 使い方」とかで検索すれば色々と参考になるだろう。