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Lexar SDカードProfessional 2000x SDXC UHS-IIのレビュー。8Kでの動画撮影も

デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラで写真データの保存に多く採用されているフラッシュメモリーカードと言えばSDカードがあるのだが、SDカードを販売しているメーカーの一つにLexarがある。

今回、メーカーの方からサンプルでLexarのSDカード「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II Memory Card GOLD 256GB」のサンプルカードを提供頂いたのでレビューしてみたいと思う。

LexarのSDカード

Lexarは25年に渡り、USBメモリ、SDカード、microSDカード、CFexpress Type Bカード、コンパクトフラッシュ、SSD、DRAMなど数多くのメモリ製品を展開しているブランドだ。デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラを取り扱っている人なら一度は聞いたことがあるかもしれないだろう。

今回紹介するのは、Lexarが展開しているSDカードの中でも最上位モデルのプロフェッショナル向けのGoldシリーズ「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」のカードだ。

Lexar Professional 2000x 256GB

最大で読込300MB/秒、書込260MB/秒の速度

プロフェッショナル用のGoldシリーズには2000xと1800xのモデルがあり、速度の違いは下記の通りとなっている。

Lexar Professional 2000xLexar Professional 1800x
書き込み300MB/s270MB/s
書き込み260MB/s180MB/s

実際に、MacのBlackmagic Disk Speed Testのアプリを使って速度計測をしてみた。無料の動画編集ソフトDavinci Resolveで有名なBlackmagic Designによるアプリだ。

結果は以下の通り。

Lexar Professional 2000xの速度

連続シャッターでもタイムラグは感じられない

インスタグラムでポートレート写真を投稿しているのだが、撮影は基本的にRAWで撮影している。RAWで撮影することにより、Lightroomを使ってのレタッチ時の劣化を抑えて自分の意図する写真の世界観、雰囲気を表現することができる。

以前は、Canon EOS 5D Mark IVにUHS-I型のSDカードを利用していたが、RAW撮影時に連続的(連射ではない)にシャッターを押そうとするとカード書き込みによるタイムラグがやや発生して押しづらいことをしばしば経験することがあった。

RAWデータは容量が大きく、ファイルによっては約20MB〜50MBほどの容量になってしまうので、カメラ、メモリーカードのスペックが足りていないためにタイムラグが発生していたからだ。

今回は、Canon EOS R5に「Lexar Professional 2000x」のカードを差し込んで、最高画質のRAWで連続的にシャッターを押してみたが、さすがにカメラの性能とUHS-I型よりも高速なUHS-II型のSDXCカードということもあり、タイムラグは感じられなかった。

高速SDカード

約340枚の高速連写も

さらに追い込むようにして、最高画質のRAW、高速連写モードで1分30秒ほどシャッターボタンを押しっぱなしにして、動作確認してみたが途中で止まることもなく約340枚の高速連射撮影が可能だった。

スポーツなど動き回る被写体を追いかける撮影で静止画の高速連写モードでのRAW撮影はストレスなく撮影が可能なSDXCカードだということが言える。

静止画RAWの撮影できる枚数

プロであれば、RAWで撮影している人も殆どだと思うが、一つ気になるのは撮影可能な枚数。RAWはデータ容量がどうしても大きくなってしまい、GB単位のメモリーカードでもあっという間にいっぱいになってしまう。

実際に撮影した写真ファイル20枚をピックアップして平均を調べてみたが、1ファイルに付き平均約46MBだったので、256GBのSDカードであれば約5565枚の撮影が可能だ。Canon EOS R5には、RAWデータでも軽量なC-RAWが利用でき、個人的にはこの画質でも十分ではないかと感じているので、C-RAWの場合には2倍の枚数で撮影できると考えてもらえれば。

256GB
RAW撮影可能枚数約5565枚
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128GB
RAW撮影可能枚数約2782枚
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64GB
RAW撮影可能枚数約1391枚
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32GB
RAW撮影可能枚数約695枚
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8K RAW動画の撮影は不可だがIPBなら可能

Lexar Professional 2000x

記事執筆時点での最高画質で動画撮影をして編集するなら、8K RAWの動画撮影になるだろうが、8Kを撮影できるカメラやそれをスムーズに再生・編集するためのPCは、まだまだ限られている。

Canon EOS R5では8K動画撮影が可能なため、「Lexar Professional 2000x」でも8K RAW動画を撮影できないかと期待をしてカメラにカードを挿入してみたが、やはり下記の結果の通り、8K RAW動画での記録はできない。

8Kの動画で撮影できるのはIPBの圧縮方式からとなっているが、Log 3設定での撮影も可能となっていて、実際に8K IPBのLog3で撮影ができたことを確認している。

8Kでの動画撮影可能圧縮方式
RAWX
RAW(軽量)X
ALL-IX
IPB
IPB(軽量)

上記の圧縮方式IPB、またはIPB(軽量)を選択した場合で、下記の記録サイズとフレームレートの組み合わせで撮影ができるようになっている。ただ、IPBの8K-DCIと言ってもそれなりの大きな容量の動画ファイルとなるため、非力なPCでは再生すらも厳しい場合がある。

IPB、またはIPB(軽量)を選択
フレームレート8K-DCI (8192×4320)8K-UHD (7680×4320)
59.94PXX
29.97P
24PX
23.98P

4K動画撮影の場合、EOS R5は4KでのRAW動画撮影はできないので、下記のような選択になる。

ALL-Iを選択IPB、またはIPB(軽量)を選択
フレームレート4K-D4K-U4K-D4K-U
59.94PXX
29.97P
24PXX
23.98P

2021年09月23日の一般社団法人放送サービス高度化推進協会の発表によると、新4K8K視聴機器1000万台を突破と報じられていて、その後も増えているのなら日本の人工1.25億の1割ぐらいには達している可能性もある。また、2024年7月のパリオリンピックまでには累計出荷台数で2500万台を達成する目標を掲げているが、日本の人口の半数以上に普及するにはよっぽどの起爆剤がなければ、まだまだ時間が掛かりそうだ。

上記の理由から8Kの動画撮影はプロの現場で利用しない限りは、現状では環境的にはまだ様子をうかがってもいいだろうと個人的には感じる。また、どうしても8K RAWで動画撮影したいなら、やはりより高速なCFexpress Type Bのカードの利用をお薦めする。

適材適所、「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」のカードを使うのは、RAWでの高速連写モードで約340枚の高速連写が可能なことからも、プロフェッショナルな静止画の現場での利用に適していることは間違いはないだろう。

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