インスタでポートレート写真をしばしば投稿しているが、最近は動画撮影、編集にも興味が沸き、インスタのリール動画にも挑戦してる今日この頃だが、ZhiyunのジンバルWEEBILL 2をゲットしてみた。しかも、遠隔操作でジンバルが操作できるマスターアイ・ビジュアル・コントローラー(MasterEye Visual Controller) VC100もセットで。
そんなわけで、検討している人のために使ってみた感想、レビューを簡単ではあるが書いてみた。
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目次
明確な用途がないと使う機会がない
初心者は間違いなくジンバルの設定で戸惑うだろう。
さらには、マスターアイ・ビジュアル・コントローラーを使うためには、ジンバル「WEEBILL 2」、「一眼レフカメラ」、「TransMount 画像転送送信器 AI」の3つをコードで接続した状態にしてはじめてマスターアイ・ビジュアル・コントローラーでの遠隔操作、および無線を通して映像を見ることができる。
屋外に持っていくのは荷物としてかさばるし、このマスターアイ・ビジュアル・コントローラーで無線映像を見たり、操作するまでのセットアップ作業は手間だし、1人で作業する分にはいいが、特に時間に限りがあるキャストやモデルを撮影に起用する場合は、どのような用途で必要とするのかを考えておかないと待たせることになり、焦りを感じてしまう。
逆にYouTuberとしてやっている人で、人の手を借りずに遠隔操作をしながら撮影したい用途、目的、アイデアが明確であれば遠隔操作による撮影は楽しいものがあるので、トライしてみるのはありだ。
ざっとこんな用途があるのではないかなと考えられ、用途や目的がないと使わずに放置する可能性が高い。
- YouTuberで1人で遠隔操作して撮影をしたい
- 「カメラマン、監督」という明確なスタッフポジションがあれば監督が確認用に使用
- プロの現場で比較的に低予算で遠隔で映像を確認したい場合
- カメラ本体の電池消耗を軽減したい場合
初心者にとって最初のセッティングはシンドイと思うかもしれないが、慣れれば多少なりとも改善されるだろう。
転送遅延による映像の乱れ
解像度1920 x 1080を無線で受信して5.5インチの映像モニターに映し出して見るので、それなりに見応えがあるのだが、公式アナウンス「転送遅延:60ms」としているように、わりとこの転送遅延で映像が乱れる事がある。
こういうのが気になる神経質な人や完璧主義の人には、おすすめしない。「まー、こんなものか」ぐらいの気持ちで遠隔操作を楽しめる人や、画面の動きをとりあえず遠隔で確認したいという現場や用途じゃないと向かない。
ちなみに、モニターに映し出される映像が乱れても実際の録画しているカメラ本体の映像が乱れるということではないので、そこは安心して使える。
言語設定が戻ってしまう
マスターアイ・ビジュアル・コントローラーは、英語と中国語が用意されているが、デフォルトでは中国語が設定されていて、中国語が慣れていないとむしろ英語の方が分かりやすかったりする。残念なことに言語を英語に設定しても、電源を切って再起動すると、また中国語に戻ってしまう。
慣れてしまえば、さほどのことでもないだろうが、言語設定は保存できて欲しかった。
電源起動の順番には気をつけたい
Zhiyun MasterEye Visual Controller VC100とジンバルを接続できない場合の対処法でも紹介したが、マスターアイ・ビジュアル・コントローラーを先に起動してから、WEEBILL 2を起動しないと両方の機器を接続できない。ここらへんも気にせずに使用したいが、「TransMount 画像転送送信器 AI」が「ジンバル」のコードがきちんと接続できていれば自動で接続できるようになっている。
仮想とリアルによるボタン操作
全体的にはややおもちゃのような作りも感じられるが、モニターはタッチパネルとなっていて、様々なアイコンをタップすることで設定できる仮想ボタンや、ジョイスティックやジョグダイヤルを回して操作するリアルジョイスティックやボタンでの操作ができるようになっているのは、悪くない。
シャッター速度、絞り、露光補正、ISO感度、ホワイトバランスなどの調整も遠隔操作でき、1人で遠隔操作&撮影したい場合にはそれなりに便利だ。
ほどよい画面サイズ
解像度1920 x 1080を無線で受信して5.5インチの映像モニターは、スマホよりも大きいので見づらいということもなく、iPadのタブレットよりは小さいが、持ち手部分が円状のデザインのため程よい大きさとなっておりフィット感も悪くない。
遠隔操作は楽しい
マスターアイ・ビジュアル・コントローラーにはジョイスティックが付いており、それを動かすだけでもジンバルが連動して動くので楽しいが、残念ながらゆったりとした動きなどの細かい制御ができない。
しかし、ジャイロセンサーが備わっており、そのモードを起動して使用することで、マスターアイ・ビジュアル・コントローラー本体の動きや傾きにジンバルが反応し、細かい傾きやゆったりとした動作にもジンバルが連動して動くようになっている。
初めて使用する場合は、ジョイスティックによる遠隔操作もさることながら、このジャイロセンサーでの遠隔操作が楽しいと感じる。ちなみに、イメージトランスミッターの画像転送機の送信距離は、最大100mとなっている。
カメラ本体の電池消耗を軽減
パッと自分で思い浮かんだ使い方だが、一眼レフカメラのモニターに映像を映しながら撮影していると、電池消耗が著しく減少する。そこで、露出、ISOなどの設定はファインダーで見ながら、あるいはマスターアイ・ビジュアル・コントローラーを使って調節し、一眼レフカメラのモニターはオフにして、映像の確認はマスターアイ・ビジュアル・コントローラーのモニターで確認することでカメラ本体の電池消耗を抑えることができる。
個人的にはかなり有用な使い方ではないかと思う。
まとめ
個人的には、価格に影響する部分だろうが、「TransMount 画像転送送信器 AI」が「ジンバル」と一体型になり、マスターアイ・ビジュアル・コントローラーのスイッチを入れればすぐに使えるモデルがあれば心的に気が楽になる。
実際のところ、イメージトランスミッターがあれば、スマホ用のアプリ「ZY Play」でもカメラパラメータの設定、遠隔操作や、遠隔モニタリングもできるようになっている。イメージトランスミッターの通信距離は約100mとなっていて、アプリはBluetoothで接続されるのだが、Bluetoothでどれぐらいの距離までが可能かが不明だ。
また、「WEEBILL 2用」と記載があるのも気になる部分であり、将来においてのWEEBILLの新しいモデルが出た場合に利用できるかどうかの汎用性を考えると、冒頭でも述べた通り、明確な用途や目的がないなら購入しても放置して終わる可能性が高い。
ただ、個人はともかく中小企業でジンバル用にスマホでの利用とは完全に切り分けて使うならマスターアイ・ビジュアル・コントローラーを使うのも手だと言えるし、リアルなボタンによる操作、カメラ本体の電池消耗を軽減という用途では活用できるかもしれない。