人生で初めての富士山登山をしたのだが、初めてだったものの無事に登頂してご来光を拝んだり、富士山の火口を回るお鉢巡りも体験したのだが、富士山登山でどんな格好で登ったのか、防寒対策はどうすればいいのかなどをまとめてみた。
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目次
富士登山の服装/メンズ
推奨の格好
吸汗速乾長袖シャツ
流石に通常のTシャツだと登る時の通気性が悪かったり、汗をかいた場合にシャツが湿っている状態だと不快指数があがるので、吸汗速乾長袖シャツを登山用に購入した。このおかげで快適に登れたのは言うまでもない。
フリース
高度が上がれば気温が下がるので、防寒対策にフリースは持っていきたい。富士山を登っていると体温が上昇するが、脱いだりして調整すればいいので防寒対策用には持っていきたい。
スポーツタイツ
足のももやふくらはぎへの負担を減らすためにスポーツタイツのCW-Xを履いて登った。スノーボード、フットサル、バスケ、サバゲーなどでも使用していたが、ももやふくらはぎへの負担が圧倒的に軽減されるのでおすすめ。
イージーパンツ
スポーツタイツを履いていたということもあり、動きやすさと通気性というところでイージーパンツを履いていったが、イージーパンツはユニクロでも売っているのでそれで十分かと。イージーパンツは動きやすくて良かった。ちなみにスポーツタイツの上にハーフパンツという人も見かけた。
帽子
熱中症対策として持っていったが、つばのある帽子だったので顔の日焼け対策にもなったが、高度が上がると風が強くなるので飛ばされないようにしっかりと被りたい。
なお、登山向けのハットタイプの帽子の場合は強風で飛ばされないようにしっかりと顎紐を付けておきたい。
レインウェア
山小屋の宿に着くまでは曇っていたもののさほど天気に問題はなかった。しかし、山小屋についた頃には強風と雨が降ってきた。このように山の天気はどうなるかは分からない。
そういう意味で言うとレインウェアは必須だ。
防水性が高いものがいいが、透湿性が高いものも重要だ。登山ではどうしても体温が上がり蒸れてきて不快指数が上がり、体調に影響を及ぼす可能性が大きくなる。
個人的には防水性、透湿性、防風性に優れたGORE-TEX(ゴアテックス)素材のものをおすすめ。GORE-TEXのレインジャケットは、高度が上がった場合には防寒具としても利用できる
- ポイント
- フード付きは必須
- 防水性・透湿性・防風性が高いもの
- 防水性は、耐水圧20,000mm以上を目安に
- 上下が繋がっていないセパレートタイプで、ポンチョは避けたい
- 可能ならGORE-TEX(ゴアテックス)素材
- 防寒で下に重ね着も考慮
- 軽量のもの
- レインジャケット、ズボン共にジッパーがあって通気をさらにできるものがおすすめ
サングラス
太陽が出ている時は日差しはかなり眩しいものとなるので、サングラスは持っていきたい。高度が上がると風が強くなるので、しっかりと顔にフィットするタイプのサングラスを選びたい。また、曇った場合でも明るく見えるオレンジ色がおすすめ。紫外線が緑内障の発症に関与するのではという研究報告もあるらしいので、やはり持っていきたい。
ハイカット登山靴
流石にランニングシューズやスニーカーでは足の負担になるので、初心者はハイカットの登山靴を選びたい。ハイカットは下記のような役目があると言われている。
- 足首を捻るリスクを軽減
- 岩場や急斜面などの厳しい地形を歩く時に有効
- 登山中の疲労を軽減
- 気温が低い場所では保温性がある
- 雨天時の水や湿気から足を守る
- 棘や小石などから足を守る
チェックしておきたいポイント。
- ポイント
- 普段履いている靴よりも0.5cm大きいサイズ
- 履いて足の爪先に少し余裕ができるぐらい
- 初心者はハイカットをおすすめ
- 可能ならばゴアテックス靴を
登山用靴下
できるなら登山用靴下は登山靴と一緒に試したい。暑さは中厚か厚手ぐらいがいいだろう。素材はウール。
ゲイター・スパッツ
富士山の登山は砂利道などを登り降りするのだが、その際に砂利などが登山靴の中に入ってくることがある。それを防ぐのがゲイターだ。
靴の中に砂利などが入ってしまうと、靴紐を解いて靴を履き直さなくてはならないのでこれは面倒だ。なので、ゲイターも持っていきたい。
グローブ
高度が上がれば気温が下がるので、防寒対策としての利用、また岩肌の掴んだ時の怪我防止に利用できるので、グローブ、手袋も用意しておきたい。
さらに、機能的にあればなお良いものとして下記の2点がある。
- 防水機能
- スマホを操作できる
トレッキングポール(登山用ストック)
今回の登山では利用しなかったが、やはりあった方が楽だなと感じたのがトレッキングポール(登山用ストック/ウォーキングポール)。
上に登る時はそこまで必要性を感じなかったが、下りの時は特に必要だと感じた。
下りは吉田ルートの下山道ルートを使って降りたが、ひたすら砂利道の下り坂で歩きづらく、足のももに結構負担が掛かって5合目に戻る頃には足がまるで棒のようだった。
友達のトレッキングポールを借りて使用することで、自分は特に下り坂で下記のような効果を得られると感じたので揃えておきたいと感じた。
- バランスの維持
- 足のももや膝への負担を軽減
- リズムの保持
- 腕を使うことで歩行をサポートして体力の節約
個人的には、登りの場合には場所によっては使わない方が登りやすいと感じたので、これは実際に試して判断した方が良いかと。
ネックウォーマー
これも防寒対策の一つのネックウォーマー。自分はマフラーを持っていったが荷物が少し膨らむ感じがあった。急勾配の登りで体温が上昇したので長時間は付けていなかったが、寒さに弱いって人は持っていくといいだろう。
ニット帽
高度が上がれば気温は下がり、更には雨の時や夕暮れ時、夜は、強風が吹いている時にはやはり寒さが増す。
実際に2時すぎに起きて外に出たが寒さを感じたのでニット帽をしばらく被っていたが、登っていると体温が上昇し最終的に長時間は被っていなかったものの、寒さが苦手だという人はニット帽は持参しておきたい。
一緒に登山した友人は富士山の火口を回っていた時は常に被っていた。
出発時の服装
ここからは、実際にどのような服装、格好で富士山を登っていったのかをまとめてみた。
バスで富士山の5合目までは半袖Tシャツと半ズボンという格好で行ったが、5合目に着くと流石に気温が少し下がっていたので下記のような服装に着替えて登山を開始した。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
- イージーパンツ
- 帽子
- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
- ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)
7合目からの格好
7合目の花小屋あたりからさらに寒さを感じたので、筆者は出発時の格好にさらに防寒対策にフードなしのレインジャケットとグローブを着用した。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
- イージーパンツ
- 帽子
- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
- ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)
- レインジャケット(フードなし)
- グローブ
8合目の格好/1日目の夕方〜
今回は8合目の山小屋に泊まっていったのだが山小屋までは天気は曇ったりという天候だったが、夕方ぐらいから強風とさらには寒さを感じたので、ここではレインジャケットは少し防寒性が足りないと感じたので、ゴアテックス素材のスノボウェアの上のジャケットだけを着替えた。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
- イージーパンツ
- 帽子
- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
- ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)
レインジャケット(フードなし)- グローブ
- スノーボードジャケット
スノボウェアジャケット
筆者はスノーボードもやるのでスノーボードウェアを持っているのだが、実際に使えるんじゃないかと思って持参した。防水性、透湿性の高い評価があり様々な製品で採用されているゴアテックス素材でフード付きのスノボウェアを着用した。
ゴアテックス素材は、防水性、透湿性もあるのだが、実は防風性もあるのでこのおかげで寒さはぐっと抑えることができた。
だいぶ前に購入したバートンのスノボウェア【ak】は脇の部分にジッパーが付いていて、体温が高くなって熱くなった場合にはジッパーを降ろして通気性をさらに高めることができる構造になっている。
8合目の格好/2日目の2:30〜
山小屋に宿泊し、夜中の2時すぎに前日の雨は収まったので、寒いかなと思って下記の格好で外に出て様子を見ることにした。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
イージーパンツ帽子- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
- ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)
レインジャケット(フードなし)- グローブ
- スノーボードジャケット
- スノーボードパンツ
- マフラー
- ニット帽
スノーボードのパンツは思った以上に温かったが、これは逆に間違いなく暑くなるだろうと感じたのでイージーパンツに再度履き替えて頂上を目指すことにした。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
- イージーパンツ
帽子- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
- ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)
レインジャケット(フードなし)- グローブ
- スノーボードジャケット
スノーボードパンツ- マフラー
- ニット帽
しかし、頂上が近づけば近づくほど斜面が急勾配になり、少し歩いては休憩をするという事の繰り返しで、すぐに体温が上昇しマフラーとニット帽をしまった。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
- イージーパンツ
- 帽子
- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
- ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)
レインジャケット(フードなし)- グローブ
- スノーボードジャケット
マフラーニット帽
9合目/日の出〜富士山火口〜剣ヶ峰
残念ながら頂上でご来光を拝むことは出来なかったが、頂上にかなり近い場所で日の出を見ることができた。太陽が出てくると気温も上昇し、流石に暑さを感じスノーボードジャケットの下に着込んでたジャケットもしまった。
富士山の火口も回るお鉢巡りもしたが、その間はスノーボードジャケットの下に吸汗速乾長袖シャツを着て回った感じになった。強風もあったので、フードは被っていた。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
- イージーパンツ
- 帽子
- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)レインジャケット(フードなし)- グローブ
- スノーボードジャケット
マフラーニット帽
下山/8合目〜
下山時は太陽が更に出ていたのもあって気温が上がったので、上半身は吸汗速乾長袖シャツだけになった。
「推奨の格好」でも述べたが、下山時はストックがあった方が下りやすいのでおすすめ。
- 吸汗速乾長袖シャツ
- スポーツタイツ
- イージーパンツ
- 帽子
- サングラス
- ハイカット登山靴
- 登山用靴下
- ゲイター・スパッツ
ジャケット(ジャージっぽい感じのジャケット)レインジャケット(フードなし)グローブスノーボードジャケットマフラーニット帽
防寒用にダウンジャケットはいる?
上述したように富士山は高度が高くなるにつれて気温が下がるので防寒対策はしていきたいと思うのだが、ダウンジャケットはいるかという風に考えることもあるかと。
一緒に登った友人の頂上付近での服装だが下記の通りで、実際にライトダウンジャケットを着ていた。
- ニット帽
- つなぎ(本人曰く温かったらしい)
- グローブ
- 吸汗速乾長袖シャツ
- サポートタイツ
- サングラス
- フリース
- ライトダウンジャケット
しかし、やはり登っていると体温が上昇したので途中からライトダウンジャケットは脱いでほどよいぐらいだったらしい。
筆者は持っていかなかったが、個人的にも要らないとは考えていてるものの、下記ような状況においてはあった方が良いと感じることもある。
- 体感温度は個人差があり寒がりな人はあった方がいい
- 山小屋に泊まっている時や早朝は寒い
- 雨が降るとさらに体感温度が下がる
- ご来光を待っている時は動かないので寒い
筆者の場合はスノーボードウェアがゴアテックスだということもあり、頂上付近で登っている時は下に吸汗速乾長袖シャツだけを着用のみで程よい快適性だったものの早朝はマフラーやニット帽を被っていた時間はあった。
結論としては防寒対策ができるのであれば他の服装でも構わないが、「備えあれば憂いなし」という言葉があるように邪魔ならザックにしまうだけでいいので持っていかなかったゆえに寒さのせいで体調を崩すのは最悪だろうということかなと。
富士登山の服装まとめ
富士登山の服装についてのまとめとしては、下記の点に注意して準備をしたい。
- 高度が上がると気温が下がるので防寒対策は必要
- 高度や天候に合わせて服装の調整は必要
- 高度が上がると風が強くなるので飛びされやすい服装は避ける
- 登ることで体温が上昇するので、吸汗速乾、通気性や透湿性の高いものを
- 岩肌を登ったり防寒対策にもなるのでグローブは必要
- 山小屋に泊まっている時や早朝は寒い
- 雨が降るとさらに体感温度が下がる
- ご来光を待っている時は動かないので寒い
- 下山時はストックがあった方がいい
- 個人的にはゴアテックス素材のものをおすすめ