写真や動画編集やらで大容量のRAWファイルを扱っているのだが、使用しているMacBook Pro 14インチ2021の1TBのストレージが少し不足してきたのと、ちょうどSanDisk SSD外付け4TB SDSSDE81-4T00-GH25がセールだったので、SDSSDE61-2T00-GH25に続いてレビューをしてみたいと思う。
関連 SanDisk SSD外付けの違いを比較。1TB、2TB、4TBの容量別
目次
SanDisk SDSSDE81-4T00-GH25のレビュー
SDSSDE81-4T00-GH25のスペック
まずは、スペック。4TBの大容量と読込速度2000 MB/s、書込速度2000 MB/sがやはり魅力的なのは言うまでもなく、写真撮影や特に動画撮影をする人、PS4、PS5やPCゲームの大容量のデータを取り扱う人には申し分ないではないかと。
また、耐衝撃性は最大1500G、3分間の水流に耐えられるIP55のの防滴・防塵となっていて、外環境での利用もさほど気にすることなく利用できるようになっている。
同様に放熱性を高めるためにアルミニウムボディを採用している点も見逃せない。
SDSSDE81-4T00-GH25のスペック | |
---|---|
ストレージ容量 | 2TB |
最大読込速度 | 2000 MB/s |
最大書込速度 | 2000 MB/s |
接続インターフェース | USB-C (USB 3.2 Gen 2×2に対応) |
ディスク形式 | SSD |
対応デバイス | Windows, Mac, PS4, PS5, ゲーム機 |
サイズ | 10.22 x 57.34 x 110.26 mm |
重量 | 77.5g |
商品モデル番号 | SDSSDE81-4T00-GH25 |
付属品 | ・USB-C & USB-Cケーブル ・USB-C & USB-Aケーブル |
素材 | シリコン、アルミニウムボディ |
防滴防塵 | IP65 |
セキュリティ | 256ビットAESハードウェア暗号化によるパスワード保護 |
保証 | メーカー5年保証エコパッケージ |
発売時期 | 2021/4/18 Amazonでの取扱開始 |
データは公式サイト、及び独自調査によるもの
GH25とJ25の違いは?
「SDSSDE81」のモデルには、下記の3つの型番があることを確認していて基本的な性能は一緒。ざっくりな違いは下記の通り。
- SDSSDE81-4T00-G25
- 日本以外の国外向けのモデル
- 日本国内でも売られていることはあるが、並行輸入品となる
- 安い場合もあるが、保証対象外だったり保証期間が1年だったりする
- SDSSDE81-4T00-GH25
- 販売元のメーカーであるWestern Digitalで検索しても出てこない
- 筆者が調べた限りでは直営店以外の販売店向けモデルではないかと考えられる
- Amazonで「Amazon.co.jp」が販売元になっているものを購入すれば5年間保証
- SDSSDE81-4T00-J25
- 日本国内向けのモデル
- Amazonでは取り扱っていない
詳しくは関連記事を見てもらえれば。
関連 SanDisk SSDのSDSSDE61-2T00のGH25とJ25とG25の違いは?
デザインは踏襲
内容としては下記の通りとなっていて、USB-C & USB-CケーブルとUSB-C & USB-Aケーブルのケーブルが付属している。
最近は電化製品を購入するとUSB-Cケーブルが付属するようになってきているが、自宅には使っていないUSB-Cケーブルが増えているのでケーブルの有無は選択できるようにして、その分を安くして欲しいと感じる。販売メーカー側は色々と手間が増えるかもしれないが、無駄に資源を使わなくて済むかなとは思う。
- USB-C & USB-Cケーブル
- USB-C & USB-Aケーブル
- 4TB SDSSDE81-4T00-GH25本体
- 箱
- マニュアル
以前に購入したSanDisk SSD外付け2TB SDSSDE61-2T00-GH25と同じようなデザインを踏襲している。
シリコン素材で覆われていて黒が基調色でオレンジがワンポイントとして使われている。個人的には赤黒の方がクールでよりプロフェッショナルなイメージがあるが、オレンジは赤よりも落ち着いたイメージを持つ。
表面は凹凸のある穴ぼこデザインで触り心地は良い。右上には2TBのそれと同様に穴が空いていて、カラビナやロープなどを取り付けできるようになっているが、やはりこの穴は筆者が使うような用途はない。
裏面は表面と違って凹凸のないシリコン素材仕上がりとなっているが、個人的には表面の凹凸のある穴ぼこデザインの方が触り心地は良い。
SDSSDE61との違い
SDSSDE61-2T00-GH25の2TBのとサイズを見比べてみると、全体的に少し大きくなっている。重さも2TBの55gのそれよりも重い77.5gとなっている。それでも筆者が持っているiPhone 12 Proの187gよりはまだ軽い。
右上の穴も微妙に異なるデザインになっている。
底面を見てみると微妙にUSBの差込口の位置も変更されている。
同様に、4TB SDSSDE81-4T00-GH25の方は、側面にオレンジの帯のようなデザインが施されている。
ベースのデザインは近いものの微妙なところで違っている。また、速度においてはSDSSDE81の方が速い。同様に後述のアルミニウムボディの採用も大きく異なる。
アルミニウムボディで放熱性が良くなった
それなりの容量のあるデータを2TBと4TBにそれぞれをコピーして見たが、2TBの方はそれなりの熱さがあるが、4TBの方はアルミニウムボディを採用したおかげか、熱さはそこまで感じなかった。
ストレージデバイスを使っていて、大量のデータをコピした場合に、デバイスが熱くなるのはよくあるのだが、アルミニウムボディでけっこう熱さを抑えられるのだなと感じた。
一般的にはSSDは過剰な熱には弱いと言われていて、そういう意味では放熱効果があるのはリスク対策としてはポイントが高いと言える。
SDSSDE81-4T00-GH25の速度計測
ストレージの速度を計測できるアプリBlackmagic Disk Speed Testを使って、WindowsのSurface Laptop StudioとMacBook Pro 14インチ2021モデルで計測してみた。使用したケーブルはいずれもThunderbolt 3のケーブル。
Windows/Surface Laptop Studioで速度計測
まずは、Windows。
Surface Laptop Studioで速度計測 | |
---|---|
書込速度 | 読込速度 |
952.1 MB/s | 942.2 MB/s |
SDSSDE61-2T00-GH25の2TBのデバイスと速度を比較してみたが、4TBの方が明らかに速くなっている。
Surface Laptop Studioで速度計測 | ||
---|---|---|
書込速度 | 読込速度 | |
SDSSDE61 2TB | 889.8 MB/s | 856.8 MB/s |
SDSSDE81 4TB | 952.1 MB/s | 942.2 MB/s |
Mac/MacBook Pro 14インチ2021モデルで速度計測
続いてはMacでの計測。Windowsよりも明らかに遅い。
MacBook Pro 14インチ2021で速度計測 | |
---|---|
書込速度 | 読込速度 |
831.9 MB/s | 902.0 MB/s |
Macでも2TBのモデルと速度比較をしてみたが、書込速度は微増だが、読込速度が大幅に向上しているのが分かる。
MacBook Pro 14インチ2021で速度計測 | ||
---|---|---|
書込速度 | 読込速度 | |
SDSSDE61 2TB | 800.8 MB/s | 722.3 MB/s |
SDSSDE81 4TB | 831.9 MB/s | 902.0 MB/s |
その後、SDSSDE81-4T00-GH25のファイルフォーマットがexFATのため若干遅くなっていると分かり、APFSでフォーマットして再検証した結果、書込速度が向上したのが下記の画像。
MacでのSSDのフォーマットに関しては下記記事を参照してもらえれば。
関連 Macの外付けSSDをフォーマットする方法。おすすめの形式は?
体感速度検証
続いては、ざっくりな体感速度を検証してみた。条件は下記の通りで実施してみたが、ストップウォッチで時間を計測したものなのであくまでも「ざっくり計測」となるが、リアルな体感速度データではあるかなと考えている。
- 使用するファイルデータ
- RAW画像ファイル100枚、約4.7GB/1ファイル約47MB
- RAW動画ファイル15個、約28.58GB/1ファイル約1.9GB
- 使用するPCのデータ
- Blackmagic Design Speed Testのアプリでディスクのスピードを予め計測
- Windows/Surface Laptop Studio
書込速度 2239.7 MB/s、読込速度 2273.8 MB/s - Mac/MacBook Pro 14インチ 2021モデル
書込速度 3463.5 MB/s、読込速度 5102.3 MB/s
- 計測方法
- Windows、及びMacのBlackmagic Design Speed Testのアプリを使用
- ケーブルはThunderbolt 3を使用
- 写真、および動画のファイルが入ったフォルダをSSDのフォルダ上にドラッグ
- マウスボタンを離したらストップウォッチで計測開始
- コピーの進捗ウィンドウが閉じたら、ストップウォッチを停止
- コピーをそれぞれ5回行い、その平均値を求める
- SDSSDE61-2T00-GH25とSDSSDE81-4T00-GH25で計測して比較
RAW画像100枚、約4.7GBのコピー速度 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
2TB SDSSDE61-2T00-GH25 | ||||||
Windows | 10.78 | 11.67 | 11.22 | 11.62 | 11.62 | 平均 11.26秒 |
Mac | 10.35 | 10.45 | 9.96 | 10.15 | 10.28 | 平均 10.23秒 |
4TB SDSSDE81-4T00-GH25 | ||||||
Windows | 10.83 | 12.03 | 11.8 | 12 | 11.7 | 平均 11.67秒 |
Mac | 7.96 | 6.79 | 7.79 | 7.58 | 7.64 | 平均 7.55秒 |
RAW動画15個、約28.58GBのコピー速度 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
2TB SDSSDE61-2T00-GH25 | ||||||
Windows | 49.46 | 50.82 | 51.05 | 50.3 | 51.1 | 平均 50.54秒 |
Mac | 34.08 | 33.19 | 33.98 | 34.96 | 39.4 | 平均 35.12秒 |
4TB SDSSDE81-4T00-GH25 | ||||||
Windows | 51.63 | 50.57 | 49.8 | 53.86 | 49.19 | 平均 51.01秒 |
Mac | 31.36 | 31.42 | 31.82 | 31.05 | 32.97 | 平均 31.72秒 |
この結果で下記の事が検証結果として得られた。
- Windowsでは、SDSSDE61-2T00-GH25とSDSSDE81-4T00-GH25の速度差はあまり感じられなかった
- Macの方は、SDSSDE81-4T00-GH25の方が明らかに速かった
- Blackmagic Design Speed TestのアプリでのSSDのスピードテストではWindowsの方が速かった
- しかし、体感速度計測ではMacの方が速かった
体感速度計測では、予想していない面白い結果になったが、現状で考えられるのはデータを送るPC側のSSDのスピードに関係があるのかと考えているものの、他のPCがないため検証はここまでとなる。
さらにMac向けにAPFSにフォーマットし直して検証してみたが、下記の通り約2秒ほど速くなった。
RAW動画15個、約28.58GBのコピー速度 | ||||||
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4TB SDSSDE81-4T00-GH25 | ||||||
Mac exFAT | 31.36 | 31.42 | 31.82 | 31.05 | 32.97 | 平均 31.72秒 |
Mac APFS | 29.7 | 29.33 | 29.31 | 29.58 | 29.38 | 平均 29.46秒 |
SDSSDE81-4T00-GH25のレビューまとめ
2TBのSDSSDE61-2T00-GH25と4TBのSDSSDE81-4T00-GH25で、Blackmagic Disk Speed Testのアプリを使って速度計測をした結果からは2TBのものよりも速度は向上しているのが分かる。
また、大容量で大量のデータをコピーする際にアルミニウムボディの採用で熱が思ったよりも上昇したなかったのも良かった。
4TBなので、かなりの大容量のデータを保管できるのでカメラマン、動画クリエイターやゲームをする人に取ってはありがたい容量になるのは間違いないだろう。
タイプ別おすすめモデル
2TBの型番SDSSDE61には4TBのモデルも存在するので、購入するのなら下記のポイントを参考にして検討するといいだろう。
- 4TB SDSSDE61の型番の最大読込・書込速度は約1000 MB/s
- 4TB SDSSDE81の型番の最大読込・書込速度は約2000 MB/s
- MacではSDSSDE81の型番の約2000 MB/sの恩恵を受けられない(記事執筆時点)
- ざっくり体感速度では速度に差があまり感じられなかった
- データ転送時の熱が気になるかどうか
①安くて大容量の外付けSSDが欲しい
下記の人は、型番SDSSDE61のモデルをおすすめ。
- 安く済ませたい
- 頻繁にデータを保存する機会はないが大容量の外付けSSDが欲しい
- 数秒程度のスピードの差ならそこまで求めない
- 転送時のSSDの熱は気にならない
②1秒でも速い外付けSSDの方がいい
- 時間は有限、1秒でも速い外付けSSDの方がいい
- それなりに、或いは頻繁にデータを保存する機会がある
- データ転送時のSSDの熱が気になる、あるいは熱くならない方がいい
- 過剰な熱によるリスクを低減したい
- プロフェッショナルな現場で仕事をしている
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