iPhoneやAndroidなどのスマホ、WindowsやMacなどのPC(パソコン)の利用時に出てくる言葉「クラウド」についてまとめてみた。
目次
クラウドとは?
クラウドとは、IT業界で使われるクラウドの意味として、クラウドコンピューティング、またはクラウドサービスの略語の事を指し、ユーザーが専用の機器や専用のソフトウェアなどがなくてもインターネットを経由して利用できるサービスの仕組みの事をいう。
例えばデジタルカメラで撮影した写真をパソコンのストレージに保存した場合、その写真を見るにはパソコンの置いている場所でパソコンを開いて見る必要があり、外出中にスマホでその写真を見たいと思っても見ることはできない。
そこでその写真をインターネットを経由してクラウドサービスのストレージに保存することで、インターネット接続できる場所であればスマホや他のパソコンでも閲覧することができるようになる。下図の赤文字部分がクラウドの仕組みに該当する。
クラウドは英語の「cloud」から来ており、日本語では「雲」の意味があるが、同じ発音をする「crowd(クラウド)」は「群集」の意味がある。
初心者向けスマホとクラウドのこと
スマホだけでなく、パソコンも利用していると「クラウド」という言葉に触れる機会もあるだろうが、クラウドの意味が難しい、よく分からない初心者向けにITでよく使う言葉や意味のニュアンス、用途などをこちらにまとめてみたので、ここらへんの事を覚えておくといいだろう。
クラウドの例
- クラウドストレージ
オンラインストレージとも言われるが、冒頭のクラウドとはで紹介した例で、様々なファイルをインターネットを通じてクラウド上のストレージに保管するサービスのことを指す。代表的なクラウドストレージサービスは「Googleドライブ、Amazonドライブ、iCloudドライブ、Dropbox、OneDrive」などがある。
- クラウド保存
上記のクラウドストレージにファイルをインターネット通じて保存することを言う。
- クラウド〇〇、〇〇クラウド
従来はインターネットを介さずにやってきたサービスや、専用のソフトウェアを使わないと利用できなかったソフトウェアをWebで利用できるようにしたサービスが、「クラウド〇〇、〇〇クラウド」のようにサービス名に利用。あるいは総称。例として「クラウドサイン」、「クラウドゲーム」、「クラウド動画編集」、「マネーフォワードクラウド」など。Webサービス、あるいはWebを介したサービスとして捉えても良い。
- 代表的なクラウドサービス
クラウドサービスを検索すると例として挙げられるのが、Google GmailのWebメール。その他にもスプレッドシートなどが使えるグループウェアGoogle Workspace、Microsoft 365のオフィスソフトなどがクラウドサービスの例としても取り上げられている。
- クラウドファンディング
クラウドファンディングは、「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語で、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額の資金を調達する」サービスのことであるが、ここでは「雲」の「クラウド」の意味を使っていないが、ニュアンス的には含まれていると考えてもよいだろう。
クラウドの種類
もう少し専門的な話をすると、クラウドとはで述べた図のように赤文字部分の仕組みを提供するには、サーバーやネットワーク、ストレージなどのハードウェアの構築、プログラムが稼働するためのアプリケーションやデータベースのソフトウェア構築などが必要になり、従来はこれらを準備するのにかなりの労力が必要だったが、現状はクラウドサービスとして提供されて利用しやすくなった。
クラウドは、下記の種類がある。
SaaS (Software as a Service)
サース、サーズなどと呼ばれ、インターネット経由して利用するアプリケーションの事を指す。一般的なユーザーが接触する機械が多いのはこのサースに該当するWebメールやグループウェア、財務会計などのアプリやソフトウェアを指すことが多い。
PaaS(Platform as a Service)
パースと呼び、エンジニア以外の一般的なユーザーが接触する機会はない、アプリケーションサーバーやデータベースなどを実行するためのアプリケーションプラットフォームで、Webアプリケーションの開発環境。
IaaS(Infrastructure as a Service)
「イアース」や「アイアース」と読み、共有ディスク、ストレージやCPU、メモリーなどのハードウェア環境基盤の事を指す。HaaS(Hardware as a Service)と呼ばれることがある。
なぜ雲?
クラウドコンピューティング、クラウドサービスに雲のイラストなどが使われた歴史は英語のWikipediaに記載されている。以下は抜き出した内容だ。
クラウドコンピューティングという言葉への言及は1996年のCompaq社の社内文書で初めて言及されたことが知られている。
クラウドコンピューティングに雲のシンボルが使われたのは、インターネットの前身であるARPANETでは1977年に、CSNETでは1981年に、コンピューティング機器のネットワークを表すために使用されていた。クラウドという言葉はインターネットの比喩として使われ、標準化された雲のような形は、電話の回路図でネットワークを示すために使われた。