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eGPUとは?初心者向けに意味を解説

初心者向けにeGPUとは何かについて簡単にまとめてみた。

eGPUとは?

eGPUは、External Graphics Processing Unitの頭文字を取ったもので、外付けグラフィックプロセッサを意味する。AMDやNVIDIAが対応している外付け用グラフィックチップのグラフィックボード。

デスクトップPCやノートPCは、様々な処理をするための処理装置CPU(Central Processing Unit/中央処理装置、または中央演算処理装置)と、画像や映像、リアルタイム3Dなどの描画に特化した画像処理装置GPU(Graphics Processing Unit/画像処理装置)の2つが主に処理装置として組み込まれている。

ノートPCは、様々なハードウェアが小型化されて持ち運びには便利だが、その代わり実装できるCPUやGPUの処理能力がデスクトップPCよりも劣ってしまうのが一般的だ。

特に動画編集や3Dゲームなどでは高い描画の処理能力を必要とする画像処理装置のGPUが顕著で、処理能力が低いと画面がまともに動かなかったりする。

そこで、GPUが搭載された処理能力が高いグラフィックボードだけをノートPCなどと簡単に外付けだけで利用できるようにしたのが外付けグラフィックボードeGPUということになる。

eGPUを利用するには、第9世代、第8世代、第7世代以降のIntel CPU、Thunderbolt 3を備えたPCが必要で、グラフィックボードはeGPU Boxに取り付けて使用する。なお、Thunderbolt 3はUSB Cと形状が似ているが別物なので注意が必要。

eGPU Boxの主な構成例と接続

ePGUを使うには、それを搭載したグラフィックボードをeGPU Boxに挿し込んで利用する必要がある。

eGPU Boxは主に下記のパーツで構成され、対応しているグラフィックボードで利用したいものを購入してPCIe スロットに挿し込んで電源ケーブルをつなげるだけで利用できるようになる。

  • PCIe スロット
    グラフィックボードを挿すためのスロット
  • 電源ユニット
    グラフィックボードの消費電力によって電源ユニットの対応ワット数も異なり、一般的に高性能なグラフィックボードほど高い消費電力を必要とする
  • ファン
    グラフィックボードの熱を逃がすためのファン
  • Thunderbolt 3ケーブル
    ノートPCとeGPUを接続するためのケーブル
  • ボックス
    上記の部品を組み込むための箱で、これらを組み込んだものをeGPU Boxと言う

eGPU Boxは、さらに2種類がある。

  • グラフィックボード組み込み済みeGPU Box
    初めて利用する場合で、どのグラフィックボードを選んでいいか分からない、組み込むのに不安がある初心者はこれを選んだ方が良い。ただ、セットで販売している店舗は限られている。グラフィックボードは自分で差し替えることも可能
  • グラフィックボードなしeGPU Box
    組み込み自体は自分で行う必要があるが、対応しているグラフィックボードを好きに選んで組み込み、利用ができる。

下記動画見てもらうとeGPUの全体像と取り付け接続はさほど難しくはないというのが分かる。自分で組み込み接続をする場合は、下記動画のRazer CORE X CHROMAのようにベイを引き出しして簡単に取り付けできるものがお薦め。


Razer CORE X CHROMA



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デメリット

デメリット、ボトルネックの1つ目として、とにかくデカイ!eGPUを入れるための箱がとにかくデカイ。なので、家で省スペースでPCを利用している場合には、検討すべきことの第一位事項と言っても過言ではない。下記の写真はMacbook Pro 13インチと並べているのだが、デカイのが分かるかと。

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eGUP

2つ目のデメリットとしては、すべてのグラフィックボードが対応しているわけではないということ。購入を検討しているなら必ず対応しているグラフィックボードのスペックと在庫状況を調査してからが望ましい。半導体不足で欲しいスペックのグラフィックボードの供給が間に合っていない可能性や高騰化している場合もある。また、自分が利用するアプリケーションやソフトウェアが対応しているかをチェックすることをお薦め。

メリット

1つ目のメリットとしては、対応グラフィックボードを予算で選択して接続・設定ができることが一つのメリットとしてある。

2つ目のメリットとしては、ノートPCなどで画像や映像、リアルタイム3D、ゲームなどの描画で、画面が表示されるまでに時間がかかる、画面が重いなど、画面の描画に時間がかかる場合には、eGPUを利用することで改善を期待できる。

3つ目のメリットは、新しいグラフィックボードが登場した場合には、古いグラフィックボードと入れ替えることで、継続してノートPCなどの描画性能を高く維持できる拡張性がある。

とにかく、外でノートPCを事務仕事に利用し、家ではeGPUにつないで動画編集やゲームなどを楽しみたい場合に便利。

M1 Macは非対応

AppleがMacでサポートしているので、知っている人もいるだろうが、導入には注意が必要で、下記の要件を満たすMacbook ProやMac miniなどが必要で、記事執筆時点ではM1搭載Macは非対応となっている。

  • Intel プロセッサ搭載Mac
  • Thunderbolt 3 ポート
  • 上記が備わったmacOS High Sierra 10.13.4以降

eGPUとMac

ただ、2021年14インチモデルの10コアCPUと16コアGPUを搭載したApple M1 ProチップMacbook Proは、それなりのスペックなので変にスペースを取られず持ち運びができるのは最強ではないだろうか。結局、邪魔なeGPU BoxとさよならしてApple MacBook Pro 14インチM1 Maxに乗り換えたが、無駄にスペースを取られることもなく非常に満足している。

Windowsが良いという人は、評判の第12世代のIntel CPUを搭載したDellのALIENWARE M15 R7ゲーミング ノートパソコンとかを検討するのもいいかも。

Windowsの要件

Windowsも下記の要件を満たすノートPCなどであれば、利用可能だ。

  • Thunderbolt 3を備えた64bit Windows 10
  • Windowsのバージョンが1903以降
  • 第9世代、第8世代、第7世代のIntel CPUを備えたWindows PC

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