11月になると、感謝祭と言う言葉を耳にすることもあると思うが、この感謝祭とは何かについて簡単にまとめてみた。
感謝祭とは?
感謝祭とは、アメリカの11月の第4木曜日、カナダの10月の第2木曜日に祝われる国民の祝日で、収穫と前年の恵みに感謝する日として始まった。感謝祭は宗教的、文化的伝統に根ざした歴史的な行事であるが、古くから世俗的な祝日としても祝われてた。
歴史的には、16世紀に弾圧を恐れてイギリスからマサチューセッツ州のプリマス植民地に移住したピルグリム・ファーザーズ(ピューリタン:清教徒)に経緯がある。
ピルグリムがイギリスから持ってきた野菜や小麦は収穫に乏しく、半数ほどが病死したため、先住民インディアンが食料や物資を援助した。その後の収穫により、ピルグリムがインディアンを収穫を感謝する祝いに招待したのが感謝祭の始まりだと言われている。
アメリカ、カナダ以外にも下記のような国や地域には感謝祭があるが、アメリカとカナダ同様に収穫恵みに感謝する日である場合もあれば、軍事によってもたらされたり、宗教、国の解放記念日、商業的文化的祭日としての意味合いを持つ感謝祭もある。
- オーストラリア領のノーフォーク島
- ブラジル
- グレナダ
- 西インド諸島のグレナダ島やカリブ海
- リベリア
- オランダ
- フィリピン
- ルワンダ
- セントルシア
- シエラレオネ
アメリカの感謝祭の過ごし方
アメリカ文化における感謝祭は、クリスマスや新年を含む秋から冬の休暇シーズンの始まりとみなされており、特に、第4木曜日の翌金曜日のブラックフライデーから始まるブラックフライデーセールは、交通渋滞や店舗の混雑は、真っ黒になるほどだと言われるほどだ。さらにそれに続くサイバーマンデーも合わせて、このシーズンは一番の売上が上がる。
- 家族などで集まって七面鳥など、感謝祭の料理にあるような素材などを使った料理を食べる
- 慈善団体が貧しい人々のために感謝祭の夕食を提供したりする
- パレードを見る
- フットボールの試合を見る
- 第4木曜日の翌金曜日のブラックフライデー、翌月曜日のサイバーマンデーでの年末商戦セールのショッピングを楽しむ
感謝祭の料理
現代の米国とカナダにおける感謝祭の中心は感謝祭のディナーで、非公式にはターキーディナー(Turkey Dinner)と呼ばれるものである。一般的に大きなローストターキーを中心とした大規模な食事会で、その食事の過程で、しばしば3000〜4000カロリーを消費すると言われている。
アメリカの伝統的な感謝祭のディナーには、アメリカ原産の食材を使った料理が多く、下記のようなものがある。
- 七面鳥
- マッシュポテト
- スタッフィング(玉ねぎ、パン粉、セージなどのハーブ、ナッツ、ドライフルーツ、栗などを鶏やターキーのお腹の中に詰めて焼く料理)
- クランベリーソース
- カボチャ
- トウモロコシ
- インゲン
感謝祭の英語表記
感謝祭の英語表記は、Thanksgiving、Thanksgiving Dayとなっているが、一般的にはThanksgivingで使われる。
カタカナによる英語表記は、Thanksgiving(サンクスギビング)、Thanksgiving Day(サンクスギビングデー)。
アメリカにおいてはカナダのそれと区別するためにAmerican Thanksgiving(アメリカンサンクスギビング)と呼ばれることもある。
日本における感謝祭
日本においては似たような感謝祭として勤労感謝の日がある。同様に日本の中においては企業やブランドが消費者に対して感謝を込めたという意味で消費者に対して大感謝祭と銘打ってセールを行うことが多い。
参照:Thanksgiving、Thanksgiving Dinner、ピルグリム・ファーザーズ