人には少なからずその人そのものの物語の主人公となる歴史があると最近はそれとなく感じるが、いざ、それを紐解いていくと色々と面白い物語がその人から見えてくる。
最近の「Dancers Among Us」の写真で話題のジョーダン・マター(Jordan Matter)もその一人ではないだろうか。
ジョーダン・マターの祖父ハーバート·マター(Herbert Matter)は、ケネディー大統領、Vogue、National Geographic、Harper’s Bazaarと仕事をこなすなど、大成功を収めた写真家の一人で、そんな祖父とジョーダンは少年時代によく一緒に暗室の中で過ごした。
また、ジョーダンの父は、アレックス・マター(Alex Matter)は映画監督であり、母ポーラ・フェイトン(Paula Feiten)は、「Ford model」のモデルでもあったため、ジョーダンの中には少なからずともカメラというものが血筋としてあったのかもしれないが、彼自身はそれに興味がなかったようだ。
しかし、報道写真家アンリ·カルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson)による展示を見て感動を覚え、人々と親密に写真を撮る方法を学びたいと思うようになり、やがてそれは熱い情熱へと変わった。
Dancers Among Us – 私達の中のダンサー
さて、ジョーダンが今回の写真集「Dancers Among Us」ではダンサーをテーマとして取り上げており、様々な地域や気候の中での撮影が行われた写真となっている。
日常の中のダンサーの心をまるで描いているような写真の仕上がりになっており、まるで、いつ・どんな時でもダンサーの頭の中には楽しいダンスの世界が広がっているようだ。
写真は以前にも紹介したNatsumi Hayashi氏の空中浮遊写真を彷彿させるようだ。
一瞬を捉えたという点では似ているかもしれないが、ダンスが持つ躍動感、楽しさがテーマとして伝わってくるという点ではジョーダン氏のそれとは大きく違うだろう。
デヴィッド・ボウイとミック・ジャガーの共演曲「Dancing In The Street」と共に紹介されている今回のDancers Among Usの写真集の撮影風景。
写真の掲載許可で問い合わせたところ、ジョーダン氏は上記の動画の掲載と今回の写真集の表紙を送ってくれた。この写真集はAmazonでも購入が可能となっている。