DJI RS 2とWEEBILL 2を比較してみた

人気のデジタル一眼レフカメラ向けジンバルDJI RS 2とZHIYUN WEEBILL 2について、主にセットアップ、使い心地の部分で比較してみた。

重さ

WEEBILL 2のジンバル本体は約1.47kgで、利用時はさらに三脚も取り付けてグリップとして利用するので、三脚も合わせると約1.7kg(三脚の重さの記載がないため、DJI RS 2の三脚を使っての推測値)。さらには、本体にクイックリリースプレートの重さが含まれているのか分からないが、含まれていないのだとしたらさらに約100g(推測値)は増えて、約1.8kgとなる。

DJI RS 2は、「1kg」と軽量であることを宣伝しているようだが、これはジンバル本体のみでの話になる。カメラマウントプレート、バッテリーグリップ、三脚、クイックリリースプレートの使用する上でもWEEBILL 2と同じ最低限の取り付けをすると、約1.7kgとなる。

WEEBILL 2のクイックリリースプレートが約1.47kgに含まれているなら、二つとも大体同じ約1.7kgとなる。さらに、他の拡張機器を取り付けると2kg近くになるので、カメラとレンズの合計値を考えると可能な限りは軽くしたい。

安定性の問題、後述のペイロードとの兼ね合いもあるだろうが、今後の課題としてはこれをもっと軽量化できると嬉しい限りだ。

ペイロード

ペイロードとは積載量のことで、WEEBILL 2が約4kg、DJI RS 2は約4.5kg。

試しにCanon EOS R5SIGMA 40mm F1.4 DG HSMの大口径レンズ、マウントアダプターの合わせて約2kgで試したが、WEEBILL 2は手動でバランス調整で色々と試すがSIGMAのレンズが重くて前に傾いてしまう。

少し分かりづらいかもしれないが、WEEBILL 2にカメラを載せて目一杯後ろに下げたものの、前に傾いてしまっている。

それに対してDJI RS 2は問題なく手動、およびジンバルの自動バランス調整も問題なく稼働した。

ペイロードの意味を取り違えていない、やり方が間違っていない事を願いたいが、WEEBILL 2を購入するならWEEBILL 2対応カメラ・レンズリストは確実に確認しておきたい。

ただ、重いレンズとカメラを動かせるのが全ていいとは言えない。というのも、ジンバルはカメラやレンズが重ければモーターや電池消耗の負担、特に撮影時の重さの体への負担が掛かるので、できるならカメラとレンズは軽いものを使いたい。

こちらの動画は、DJI RS 2とEOS R5とSIGMA 40mm F1.4 DG HSMを使って撮影したが、それなりの重さがあり手や腕に負担がそれなりに掛かった。

プレートの取付

DJI RS 2とWEEBILL 2はいずれもバッキングベースとクイックリリースプレートを取り付けるのだが、WEEBILL 2は、六角レンチを使ってネジを止めるの対し、DJI RS 2は六角レンチを使わなくても手を使って締め付ける作業をするだけで取り付けられる構造になっている。

ただ、DJI RS 2は手を使って取り付けられるものの、しっかりと締め付けないと緩む可能性がある。不安な場合はマイナスドライバーなどでしっかりと締めておきたい。

手軽に取り付けるという意味では、DJI RS 2の方が取り付け調整がしやすい。

バランス調整

DJI RS 2とWEEBILL 2のジンバルはいずれも、バランス調整という作業をする必要があるが、バランス調整で重要なのはカメラを載せたままパン軸、チルト軸、ロール軸の調整がどれぐらいスムーズに行えるかが焦点になる。

WEEBILL 2は、チルト軸の垂直のバランス調整時でレンズを上に向けて下記写真の目盛りが振ってあるアーム部分に沿って左右にレベルマウント全体を動かす必要があるが、レベルマウントが非常に動かしづらかった。

ただ、何回かやっているうちに、カメラ全体を浮かすイメージで少し持ち上げながらレベルマウントを動かすことで少しスムーズに移動できるのがコツだと分かった。これは初めての場合だと気づかず、非常にやりづらい印象を持ってしまう。このポイント以外は、全体的にはスムーズにバランス設定できる。

対して、DJI RS 2は、わりとチルト軸にプレートを差し込みしづらい時があるのだが、水平バランス調整でノブを回すことで微調整が行えるのがかなりポイントが高い。カメラを載せたままだとこの細かい調整が難しかったりするからで、この部分に関してはWEEBILL 2よりも優れている。

また、アーム部分にテフロン加工されているので触り心地は良く動かしやすいはずだが、DJI RS 2のロール軸のバランス調整もカメラを載せたまま微調整するのは難しいと感じた。これはAmazonの口コミの多数の低評価でも言われている事だが、新型モデルでは改善を期待したい。ただ、これも左手でカメラを持ち上げ、右手でなんとかロール軸をずらすことで多少は動かしやすくなる。

慣れるとWEEBILL 2の方がややバランス調整がやり易い感はあるが、どちらもカメラを乗せた場合の重量によるアームの移動が難しくなるので更なる改善を期待したい。

ロックボタン

少し細かいがジンバルのロックボタンは、WEEBILL 2の方が三角すいの形状になっており、DJI RS 2のネジの頭のようなデザインのボタンよりは触り心地、操作はしやすかった。

タッチスクリーンモニター

どちらもタッチスクリーンモニターをタッチすることで様々な設定を行うことができる。WEEBILL 2は2.88インチの画面サイズに対して、DJI RS 2は1.4インチの画面サイズとなっている。圧倒的に画面サイズが大きいWEEBILL 2の方が見やすい。

DJI RS 2のタッチスクリーンは、持ち手部分の上部にあるのだが、カメラを載せたままだと少し見づらく、操作もしづらい上に、撮影に意識が集中していると、間違ってタッチスクリーンを押してしまうことがある。

それに対して、WEEBILL 2の方は開閉式で角度も調整でき、操作はしやすく、押し間違える事もない。

「付属のタッチスクリーンでの設定操作、閲覧」をするという位置付けで比べるなら、圧倒的にWEEBILL 2の方が操作しやすく、見やすい。

遠隔映像のモニタリング

WEEBILL 2とDJI RS 2はアプリを使うことで遠隔操作によるカメラパラメータの設定やジンバルのジャイロセンサーによる操作ができる。また、映像転送機を取り付けて拡張することで遠隔での映像のモニタリングができるようになっている。

遠隔での映像のモニタリングについてだが、WEEBILL 2の場合、日本の代理店でイメージトランスミッターを購入して取り付けるか、WEEBILL 2 PROを購入すれば実現できる。

DJI RS 2も、RavenEye映像伝送システムを単体で購入するか、DJI RS 2 Pro Comboのモデルを購入すれば実現できる。

映像の転送機の取り付けについてだが、いずれも2本のUSB Type-CのケーブルとHDMIケーブルを接続する必要があるが、WEEBILL 2は、USB Type-Cのケーブルは色分けされているものの接続する場所が指定されていて、最初は考えながら接続したがこれは慣れですぐに解消できた。対してDJI SR 2も3本のケーブルで接続をする必要があるが、USB Type-Cのケーブルの区別はなく、考える必要もなく接続できた。

また、いずれもスタンダードモデルと映像転送機で下記のような内容で比較してみると、DJI RS 2 Pro Comboの方がお得だということが言えるが、DJI RS 2 Pro Comboはさらにおまけがついてきてしかも105,600円なので、トータルではDJI RS 2 Pro Comboの方が安い

WEEBILL 2(スタンダードモデル)
イメージトランスミッター
合計
74,800円
33,000円
107,800円
DJI RS 2(スタンダードモデル)
RavenEye 映像伝送システム
合計
81,740円
17,270円
99,010円
DJI RS 2 Pro Combo 105,600円

ちなみに、2つともカメラを縦向きにして撮影するポートレートモードってのがあるが、いずれもイメージトランスミッターとRavenEye 映像伝送システムを通してモニターに伝送して確認しないとカメラのモニターでは確認しづらい。

個人的には、個人で場所を変えながら撮影をする場合、転送機の取り付けと取り外し作業は煩わしいと感じ、結局はカメラのモニターでなんとか済ませようとしてしまう。ケーブル1本で接続完了できる技術革新、あるいは映像転送機はジンバル本体と一体型の方が楽だと感じる。

バッテリー

充電式のバッテリーなので、いつかは衰えることもあるだろうが、WEEBILL 2のバッテリーは本体に丸ごと収まっていて脱着は出来ない。日本の代理店のHPのFAQを読む感じではお問い合わせすれば交換してくれるような事は記載されているものの、値段などは記載されていない。

一方のDJI RS 2はバッテリーグリップが脱着可能なため、「DJI Ronin BG30 グリップ」として11,000円で交換や買い増しして持ち運びができるようになっているので、欲しい人はチェックを。

バッテリーの拡張性、将来を考えたらDJI RS 2だろう。

グリップハンドル

DJI RS 2とWEEBILL 2、いずれも三脚を折りたたんで、それをグリップとして使えるようになっているが、ローアングル撮影には下記写真のように取り付ける事でローアングル撮影が凄く楽になる。単にローアングル撮影だけではなく、カメラとジンバルはそれなりの重さがあるので持ち運び用のグリップハンドルとしても活用すると手で支えながら運ぶよりも体勢的にはかなり楽になる。

同様に、カメラを縦向きにして撮影するポートレートモードでは、このグリップハンドルがないと持つのが辛い。

WEEBILL 2のスタンダードモデルでは、三脚を折りたたんで下記のように取り付けることでスリングモードと呼ばれるローアングル撮影が可能になる。ただし、三脚を取り外すので終わったらまた取り外して元に戻さないと三脚を立てて置くことができなくなる。しかも、ねじ式なので回して取ったり付けたりするのが少し煩わしい。

WEEBILL 2 COMBOモデルでは専用の金具とスリンググリップハンドルが付いていて、カチッとはめてロックするだけなので凄く楽。それと、三脚を折りたたんでグリップとして使い、それをお腹に少し乗っけるような感じでスリンググリップハンドルを持つと重さが少し軽減されて楽になる。

DJI RS 2のスタンダードモデルではブリーフケースハンドルという延長プレートが付属品として付いており、それを取り付けて三脚を折りたんで取りけることでローアングル撮影ができる。ただ、これもやはりねじ式なので回しながら三脚を取ったり付けたりするのとブリーフケースハンドルの取付作業があるので、WEEBILL 2よりも煩わしい。

DJI RS 2のブリーフケースハンドルの延長プレートは取り付けたままにしておき、もう一個、サードパーティのSmallrigのハンドグリップ3161を購入して使った方が煩わしさの解消と、使いやすさを向上させた方がいい。下記の記事でレビューをしているの参考にしてもらえれば。

いずれも三脚はネジ式なので一々回して取り付けたり外したりするのが凄く煩わしく感じるので、個人的には追加のグリップハンドルは必須だと考えている。ローアングル撮影用の拡張グリップハンドルという点では、WEEBILL 2の方が脱着が簡単で煩わしさが無くおすすめだ。

拡張性

拡張性はDJI RS 2のサードパーティのアクセサリーを取り付けて使うことができる拡張性とAmazonでの購入のしやすさで言うと、間違いなくDJI RS 2だろう。自分のやりやすいスタイルでジンバルをカスタマイズできる楽しさが少しある。

タイプ別おすすめ

他にも撮影モードが色々と用意されているが、実際のところ結局はパンフォローモードでの撮影が一番多く、次いでパン&チルトフォローモードが使うのかなと感じており、それ自体はさほど気になることころがない、パンフォローモードでの撮影が安定して出来て当たり前かなと思う。

まとめとしては、いずれも一長一短があり、もう少し改善して欲しいと思う部分はあるが、タイプ別におすすめをしてみたいと思う。

No.1 ペイロードで確実に使用したい
カメラやレンズによっては利用できない場合があるので、自分の試したSIGMAの大口径レンズが利用できたので、確実性を求めるならDJI RS 2だ。さらに、スマホで映像を確認しながら撮影したいのなら、Pro Comboが必須となる。RavenEyeのシステム機器とスマートフォンホルダーを後で個別で購入しようとなると逆に割高となるので、予算が許すならDJI RS 2 Pro Comboをおすすめする。

No.2 ペイロードの確実性&予算を抑えたい
ペイロードの確実性を求めるが、撮影時の映像の確認はカメラのモニターで済ませて予算を抑えたいならDJI RS 2のスタンダードモデルをおすすめ。

No.3 ローアングル撮影や持ち運びを楽にし、低予算に抑えたい
ローアングル撮影、ポートレートモード撮影や持ち運びを楽に出来るスリンググリップハンドル、タッチスクリーンの使い心地はピカイチなWEEBILL 2 COMBOモデルがおすすめ。スタンダードモデルと比べても数千円の違いなので、スタンダードモデルを購入するならやはりCOMBOモデルをおすすめする。

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カテゴリ:
ジンバル