DJI RS 3 Proレビュー。コンボとの違いは?セットアップが圧倒的に楽に。

人気のジンバルDJI RS 3 Proについてをまとめてみた。ここでは特にスペックなどを記載していないので、知りたい人は公式サイトを。

DJI RS 3 Proとコンボの違い

DJI RS 2 Pro Comboを使っていたが、ソロのワンマンでの撮影がメインだったというのもあり、DJI RS 3 Proコンボに付属する下記のアクセサリーについては、下記理由により不要と感じたので、今回はコンボは見送った。

  • 映像トランスミッター
    • スマホに映像を映し出してモニタリング、追跡のためのActiveTrackの利用、遠隔操作ができるようになるが、使用しているカメラEOSのバリアングルモニターで事足りてしまったのと、映像トランスミッターとスマホをジンバルに取り付けるのが煩わしいと感じてしまい、カメラのモニターだけで済ますようになってしまった
    • ActiveTrackを利用したい、スマホで遠隔操作する用途がある場合にはコンボをおすすめ
  • スマートフォンホルダー
    • 映像トランスミッターよりも取り付けは簡単だが、結局は映像トランスミッターとのセットで取り付け作業の煩わしさとカメラのバリアングルモニターで事足りてしまったため使わなくなった
  • フォーカスモーターセット
    • マニュアルレンズを制御できるようになり感動するが、そこまでしてマニュアルレンズで撮影する予定がない、どうしても必要になったら個別に買うということで見送ることに。LiDAR レンジファインダーとのセットでは使ってみたい。
  • 延長用下部クイックリリースプレート
    • 安定さを拡張させるためのクイックリリースプレートのようだが、DJI RS 2で約1.2kgの40mm F1.4 DG HSM Artの大口径レンズを使っていたが、問題なさそうなので、これも見送り。(若干試したい気持ちはある)

DJI RS 3 Proレビュー

バッグのチャックが1つになって煩わしさが減った

DJI RS 2のバッグは、チャックが2つ付いていたのだが、アクセサリーを取り出してはチャックの開け締めを繰り返していたのが少し煩わしいと感じていた。しかし、DJI RS 3のバッグは、チャックの開閉ができるのが1つになり、その煩わしさから少し開放された。

ジンバルそのもののセットアップは手間がかかる部分があるので、ジンバルだけではなくこういったバッグの改良によって少しでも煩わしさから開放されるのは嬉しい。

ロール軸ロックボタンの位置が分かりやすくなった

DJI RS 2のロール軸のロックボタンは、アームの裏側にあるような配置だったので、少し分かりづらい部分があったが、DJI RS 3 Proではアームのサイドに配置されるようになり、少し分かりやすくなった。

チルト軸ロックスイッチも配置が変わり、以前はスイッチを左右スライドだったが、上記のロール軸のロックボタン共々上下でのスイッチの可動式に変わった。これの利点として、左右ではどちらがロックなのかという操作の迷いがあるが、上下ならどっちがロックなのかが分かりやすくなる。

ラバーカバーがなくなった

DJI RS 2 Proでは、ジンバル本体のバッテリー接続部、ブリーフケースハンドル取付のNATOポート接続部、USBポートの接続部にはそれぞれラバーカバーが付属していたのだが、今回はそれが付属しなくなった。

機器の保護という意味では欲しかったが、予算の関係なのだろうか、付属しなくなったのは残念。

Bluetoothによる録画でケーブル不要に

DJI RS 3、Proではジンバル本体とカメラのペアリングが可能になり、Bluetooth通信でジンバル本体からカメラの録画の制御ができるようになった。

実質これでUSB-CのケーブルをDJI RS 3 Proのジンバル本体とカメラと接続をする必要がなくなり、カメラの設置、バランス調整だけですぐに使えるようになった。

ただし、このBluetoothでの接続によるカメラ制御は、現段階ではまだ課題もある。Bluetooth通信、ペアリングをすることによってカメラのバッテリーカメラの電池消耗につながる懸念もある。ミラーレスカメラはモニターに映像を映し出すことで確認がしやすくなる反面バッテリーの消耗も早くなる。Bluetoothの利用も含めるとさらに進みそうだ。

また、ケーブル接続でISOやシャッタースピード、絞りなどの制御が可能だったのに、Bluetoothでカメラと接続した場合それができなくなるという側面もある。同様にカメラによっては、Bluetooth機能がない機種もあったり、カメラの電源を切ったら再度Bluetooth接続が必要だったりする。

DJI RS 3 ProのBluetoothの互換性については下記の公式サイトを。

https://www.dji.com/jp/support/compatibility/rs-3-pro/eosr5

なので、これらを考慮した上で、完全に録画ボタンを押すためだけに利用するという前提であれば、ケーブルという荷物を減らせ紛失のリスクもなくなる。

ブリーフケースハンドルにグリップ付属で利便性が高まった

DJI RS 2 Proの時は、ブリーフケースハンドルは付いていたものの、DJI RS 3 Proでは更にグリップも付属するようになった。

同じようなジンバルWEEBILL 2も試したことがあったが、このWEBILL 2ではDJI RS 3 Proのようにブリーフケースハンドルにグリップはデフォルトで付属していて便利だったので、DJI RS 2に付属していなかったのは残念だと感じていたのを覚えている。

なので、今回はサードパーティの拡張用グリップを買う必要がなく、純正のグリップが付属していて利便性が高まった。

ブリーフケースハンドルグリップは、ローアングルでの撮影に便利なのはもちろんだが、ジンバルそのものをぶら下げて持ち歩けるので、ジンバルとカメラの重さによる腕への負担を軽減するのに役立つ。また、ポートレートモードはこれがないと持つのが辛い。

ブリーフケースハンドルは、基本的に左側に装着し、角度は自由に変えられる。

ブリーフケースハンドルは、ネジで締め付けけつつ、下部は突起物が少し出ており、ネジが緩んでも突起物のおかげで抜け防止構造になっている。

自動軸ロック・解除でセットアップが劇的に楽に

今回のDJI RS 3 Proの目玉の機能と言っても過言ではない、自動軸ロック機能。電源を入れた状態で、ジンバル本体の電源ボタンを押すと「ロール軸・チルト軸・パン軸」を簡単に一括で自動ロック・解除ができる。

これがかなり便利でDJI RS 3を買うべき最大の理由と言える。この自動軸ロック機能のおかげで、ジンバルの組み立てを完了させて使えるようにするまでの時間を劇的に短縮させることができるようになる。

実際に慣れない時に時間を計測したが、4〜5分前後掛かっていた時間を、下記の手順でバッグを開いて組み立てて使えるようにするまでの時間を2分10秒代ほどに縮めることができた。

まずは、前準備をしておく。

  1. バッグから取り出して効率的な組み立てる順番を考える
  2. ジンバルの組み立てを行いバランス調整後にクイックリリースプレートの位置情報をだいたい覚えておく
  3. キャリブレーションを済ませておく
  4. カメラとジンバルのBluetoothのペアリング設定を済ませておく
  5. 何回かやって体に覚えさせる
  6. 準備ができたらカメラのBluetoothの電源を切る

前準備ができたら、実際に下記の手順で使用できるまでの時間を計測。これを2分10秒ほどで準備できるようになったのは革命的だ。

  1. バッグを開いてジンバルを組み立てたら、ジンバル本体の電源を入れる
  2. ジンバルが起動したら電源ボタンを一回押して、軸をすべてロックする
  3. カメラをクイックリリースプレートに乗せて位置調整とバランス調整
  4. カメラの電源を入れてBluetoothをオンにする
  5. ジンバルのロックを解除で使用開始

個人的には、電源を入れたら自動でロックモードになってカメラのクイックリリースプレートを乗せてセットアップできる状態にしてくれるように②番目の作業が減ると嬉しい。ファームウェアのアップデート、あるいは次期モデルで実現してほしい。

軸のアーム自動折り畳みは後一歩

軸のロック機能が解除された状態で、電源を切るとアームが折りたたまれるのは見ていて気持ちがいいのだが、残念なことに下記のようにアームが完全に重なって折りたたまれるのではなく、中途半端にずれた状態でロックされる。

最初は不良品なのか?と思っていたが、よくよく見るとこれは構造上の問題に起因するものだというのが分かった。ロール軸調整においてカメラの位置によっては、アームを折りたたんだ時にパン軸とぶつかる可能性があるからだ。そのための対処処置としてアームが完全に重なることなく直前で止まってロックしているのは、構造上のぶつかりを回避するためだというのがわかる。

完全に重なった状態でバッグにしまうのが楽だろうが、利用の上ではさほど問題にはならない。

リアルスイッチでモード切り替えが容易に

液晶画面が1.4インチから1.8インチになったOLEDフルカラータッチ画面は、前モデルRS 2よりも28%大きくなったが、それでもリアルスイッチをわざわざ新たに追加してジンバルモードを切り替えできるようにしたのは、やはり重さのあるジンバルを持ちながら液晶画面上でモードの切り替えは構造上やや難しい部分がある。

なので、このリアルスイッチの追加は正解だと感じる。

ポートレートモードが使いづらい

DJI RS 2の時から感じていたが、カメラを縦にして撮影できるポートレートモードで撮影するためのジンバルの持ち方が相変わらず使いづらい。

ポートレートモードにするとカメラが縦向きになるが、下記のようにほぼジンバルを水平(フラッシュライトモード/ブリーフケースモード)にする必要があり、ローアングルならブリーフケースモードの持ち方で問題ないが、例えば人物を撮りたい場合はそれなりの高さにジンバルを持っていく必要があるが、これがかなり持ち上げづらいしカメラの重さがあるためにシンドい。

DJI RS 3 Pro Manualより

場合によってはジンバルがエラーになって稼働しなくなることもある。

また、フラッシュライトモード/ブリーフケースモードでカメラを縦向きにすると、カメラモニターでの確認もしづらい。

縦向きで撮影したい場合には、DJI R 垂直カメラマウントを利用するというのも手だが、わざわざそれだけのために取り付けたり外したりするのも面倒だ。それなら、パン&チルトフォローモード、あるいは、パンフォローモードで撮影して編集で縦向きにトリミングをするのが負担が少ないのではないだろうか。

今日ではインスタやTikTokなどのSNSではスマホで観る人が殆どなので、縦向きの画面というのは必須と言っても過言ではないだろうか。ぜひとも改善を望む。

その他

以下の良い点、悪い点はDJI RS 2のレビューでも書いたこととほぼ一緒なので特にここでは解説はスルーしているが、リンク先の記事を参照して貰えれば。

  • 工具なしので取り付けが可能
  • 相変わらず重さがあり、重いレンズを乗せると重みが増す
  • 重いが、その代わり積載量も大きく、40mm F1.4 DG HSM Artのような約1.2kgの大口径レンズでも稼働する
  • クイックリリースプレートにカメラを乗せた後の位置調整ツマミは相変わらず秀逸
  • 堅牢さ、安定感は相変わらずある
  • 肌さわりのいいテフロン加工アーム
  • 取り外し・交換可能なバッテリー
  • 拡張性があるデザイン・設計

DJI RS 3 Proレビューまとめ

RS 3 Proを買うかどうかの判断は、やはり自動軸ロック・解除でセットアップが劇的に楽にで述べたセットアップの楽さが最大だろう。これに飛びついたと言っても過言ではないし、買い換えるべき理由はここにある。

ジンバルは基本的にバッグから取り出して組み立て、カメラの取付を行って初めて利用できるようになる。この作業がはっきり言って煩わしい。なので、これが軽減できるのはかなり大きい。

RS 3ではなく、Proを選んだのは、RS 3とProの大きな違いとして積載量、LiDARフォーカスシステム(マルチポイント)、RSA、充電アダプターポートなど細かいところと、大は小を兼ねるとい意味でProを選んでいる。今回はここらへんに触れていないので、機会があればトライしてみたい。

個人的にはRS 3より1時間速い1.5時間の高速充電時間も重要かと感じている。カメラのバッテリー、スマホのバッテリーなど撮影に必要な充電すべきものが多い場合にはやはり短くできた方がよりベターだ。

ちなみに、RS 3では積載量によりローアングル撮影時が不安定というもある。

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カテゴリ:
ガジェット・家電