日本にも浸透しているブラックフライデー(Black Friday)だが、直訳すれば「黒い金曜日」という意味であるものの、このブラックフライデーとは何か、意味や由来、なぜ黒なのかをまとめてみた。
目次
ブラックフライデーとはどういう意味?
ブラックフライデーとは、米国での感謝祭である11月の第4木曜日の翌日の金曜日の事を指す。
今日のブラックフライデーの意味としては米国の11月の第4木曜日の感謝祭の翌日の金曜日からの年末商戦に行われる大型セールにより小売事業者などの売上が急増して黒字になることからブラックフライデー、「黒字の金曜日」と言われている。ブラックフライデーから始まるセールをブラックフライデーセールと言う。
ちなみにブラックフライデーの金曜日は、11月1日が金曜日の場合は第5金曜日、それ以外は第4金曜日となる。
ブラックフライデーの由来
今日では黒字の金曜日と言われるが、その由来には逸話がいくつかある。
感謝祭の翌日の金曜日がブラックフライデーとして使われたのは、1951年11月号の「Factory Management and Maintenance」誌が最初であると言われている。「Friday After Thanksgiving(感謝祭後の金曜日)」という記事で、感謝祭の翌日の金曜日を過ごすために労働者が病欠する習慣を指している。
この使い方は普及せず、1960年代初頭のフィラデルフィアでは、クリスマス商戦の始まりに伴う繁華街の混雑や交通渋滞が真っ黒になるような様が警察にとって厄介な問題を表す言葉として「ブラックフライデー」、「ブラックサタデー」が使われるようになった。
1961年、フィラデルフィアの商人たちは、この「ブラックフライデー」のレッテルを嫌って状況を改善しようと、アメリカで最も経験豊富な自治体広報担当者の一人であるエイブラハム・ローゼン副市長と話し合った結果、この日を「ビッグフライデー」、「ビッグサタデー」に改名することを勧めるも、やはりこの言葉もすぐに忘れ去られた。
ブラックフライデーは1970年代と80年代に他の都市にも徐々に広まり、「ブラックフライデー」を「ビッグフライデー」に置き換える代わりに、商人たちは、この日の名前を改善する新しい方法を見つけた。「ブラックフライデー」がそう呼ばれるのは、悲惨な繁華街の混雑や交通状況のためではなく、店舗が利益を上げるためだという話を流布したのである。
ブラックフライデーに企業が「黒字化」するという話が登場するのは1980年代に入ってからで、つまり、「黒字化」という説明は、明らかにネガティブなイメージのブラックフライデーをよりポジティブな意味合いで企業が再ブランディングするための方法としたのだ。
2015年、米国のAmazon.comは「プライムデー」と呼ばれる「7月のブラックフライデー」として「Amazonプライムデー」セールを初めて行っている。
また、米国の店舗によるブラックフライデーセールは、サイバーマンデーと呼ばれる翌月曜日まで行われ、その月曜日からオンラインショッピングによるサイバーマンデーセールが始まる。
米国のブラックフライデーの流れ | |
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11月第4木曜日 | ・感謝祭 |
金曜日 | ・ブラックフライデー ・ブラックフライデーセールの開始 |
土曜/日曜日 | ・店舗のブラックフライデーセール実施 |
月曜日 | ・オンラインショッピングによるサイバーマンデーセールの開始 |
参照:Wikipedia、Thinkmap Visual Thesaurus
日本のブラックフライデー
Amazon
ブラックフライデーは、日本でも多数の店舗やECサイトが実施しているが特に注目されるのはAmazonだ。
日本のAmazonでは、年末商戦として2012年からサイバーマンデーのセールを行っていたが、2019年にはブラックフライデーを開始し、第4木曜日の翌月曜まで行い、月曜日からサイバーマンデーセールを行っていた。
2021年、Amazonはサイバーマンデーを取りやめ、ブラックフライデーセールのみに絞って1週間のセールとして実施している。
日本Amazonのサイバーマンデーとブラックフライデー | |
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2012年 | ・サイバーマンデーセールを開始 |
2019年 | ・ブラックフライデーセールを開始 ・ブラックフライデーセール後にサイバーマンデーを実施 |
2021年 | ・ブラックフライデーセールのみを実施 |
関連記事
参照:Wikipedia_JP
ブラックフライデーに関するFAQ
ブラックフライデーは日本でいつから始まった?
ブラックフライデーが日本でいつから始まったのかというと、2016年に大手スーパーのイオンが年末商戦として、2016年11月25日(金)~11月27日(日)に「イオンのブラックフライデーセール」として開始し、日本のトイザらス、ギャップジャパン、北陸の小売店などもブラックフライデーセールを2016年に開始している。
ブラックフライデーはどこ発祥?
ブラックフライデーの由来で述べたように、色々な経緯を経ているものの、アメリカが発祥の地である。
ブラックフライデーは年何回?
ブラックフライデーは、アメリカの場合は11月の第4木曜日の事を指し、年一回であるが、他の国で月や日が異なる場合があるものの基本的には年一回である。
ブラックフライデーはなぜブラック
ブラックフライデーがなぜブラックなのかをブラックフライデーの由来で述べた経緯をまとめると下記のようになる。
- 最初は感謝祭の翌日の金曜日を過ごすために労働者が病欠するネガティブな習慣を指した
- クリスマス商戦の始まりに伴う繁華街の混雑や交通渋滞が真っ黒になるような様
- ブラックフライデーセールで企業が「黒字化」という広報戦略の流布として広まり、今日ではポジティブな意味として捉えられるようになった