PCでAndroidのアプリを使うとか、ゲームを遊ぶとか、Webページを確認したいとか、アプリ開発に使いたいとか、そんな時に役に立つのがAndroidエミュレータ。
Androidエミュレータには、いくつか種類があるが、ちょいと簡単な機能の比較などもしてまとめてみようと思う。なお、使う際には必ずセキュリティソフトを入れておくことをお薦めするのと、自己責任ってことで。
BlueStacks
http://www.bluestacks.com/ja/index.html
対応:Windows、Mac
2009年に登場したBluestacksは、WindowsとMacの両方で利用できるエミュレータとなっている。ライブストリーミングやチャットなどの独自機能がある。基本的に無料で利用できるが、その場合には広告モデルとなっているためところどころに広告が表示される。月額制の課金プランも用意されている。無料版を使用した感じでは、若干、不安定な感じもする。
使い方はこちら。
Android用エミュレータBluestacksのインストール&使い方まとめ
Nox App Player
https://jp.bignox.com/
対応:Windows、Mac
情報が見当たらないが恐らく2015年に登場したのではないかと思われるNox App Player、通称Nox。予めGoogleストアがインストールされているので、Googleアカウントでログインすれば直ぐにAndroidアプリをインストールして利用できるようになっている。
PCとNox間のファイル共有はもちろん、仮想キーボードなども使え、さらには下記のようなかゆいところに手が届くような様々な機能も付いていて、Bluestacksよりも充実している。動作も軽い。
- マルチ・ウィンドウ・モード
- PCとのファイル共有
- マルチ・スクリーン・タッチ機能
- スクリプトレコーディング機能
- ビデオレコーディング機能
- データバックアップ/復元機能
基本的に無料で利用できるが、広告モデルとして運用されているようでところどころにお薦めのアプリが紹介されている。軽快に動き、デザインはさることながら、使いやすさも抜群のAndroidエミュレータではないだろうか。
使い方はこちら。
面倒な設定不要!AndroidエミュレータNox App Playerの使い方
Genymotion
https://www.genymotion.com/
対応:Windows、Mac、Linux
2013年に公開されたAndroidエミュレータ「Genymotion (旧名AndroVM)」は、VirtualBoxを利用して動作している。Windows、Macで使用できるが、Windowsの場合は、場合によっては設定が面倒だったりする。
これは、どちらかと言うとWebページやAndroidアプリの動作検証のためのエミュレータと言え、Androidのバージョン、4、5、6、7などを選択でき、全てではないが個別の端末をインストールできるようになっている。開発者向け。
個人用途であれば、機能限定版が無料で利用できる。
使い方はこちら。
AndroidエミュレータGenymotionのインストール方法&使い方
MEmu
http://www.memuplay.com/
対応:Windows
ページタイトルを見ると、「MEmu – Android emulator for PC, better than Bluestacks」Bluestacksよりもいいぞって言ってるあたりが好感持てる。笑。恐らく2016年あたりに登場したのではないかと思われる後発のエミュレータ。
仮想キーボード、GPSシミュレーション、フォルダ共有などNoxと似たような機能になっており、これも無料で利用できる。インストール時に、インストーラーの案内画面が真っ白(Windows 10)だったり、サイドバーメニューのフォントがイケてなかったりする。
これも広告モデルみたいだが、お薦めのアプリが表示されてないのか、ある意味完全無料?
AMIDuOS
http://www.amiduos.com/
対応:Windows
PRO版(¥1700 – Lollipop/Jellybean)とLITE版(¥1100 – Jellybean)の2種類が用意されていて、30日間トライアルができる。Playストアがインストールされていないので、個別にインストールする必要がある。シンプルな作りになっていて、Noxみたいな機能はなく、ウィンドウも画面いっぱいに表示される。
Android Studio
https://developer.android.com/studio/index.html?hl=ja
対応:Windows、Mac、Linux
言うまでもないGoogleが提供するAndroidアプリを開発するための統合開発環境で、そこに付随するエミュレータもあるって言うわけだが、かなりの容量が必要とし、気軽にインストールして試すという感じでもない。
Xamarin
https://dotnet.microsoft.com/ja-jp/apps/xamarin
対応:Windows、Mac
Xamarin(ザマリン)は、C#を使ってiOSアプリと、Androidアプリを同時に開発できる開発環境。Androidアプリを開発するためには、エミュレータでの確認は必要だよねってことで開発環境に付いているってのは当たり前だよね。
これも開発者向けなので、手軽にインストールして使う感じではない。
Windroy
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se506139.html
対応:Windows
Androidバージョン4.0.3をベースにしたエミュレータだが、インストールした後に起動するとメアドによるユーザー登録を求められたり、画面いっぱいに広がる挙動に萎える。GoogleのPlayストアもインストールされておらず、2014年にVectorで配布しているバージョンが見当たらないのでそれ以降の開発が終わっている感じがする。
大本のソフトウェアを配布しているサイトがつながらないし、インストールした後に微博へのリンクがあったので、何か関連性があるのか?分からないけど、これを使うなら上記で紹介したNoxを使うことをお薦めする。
ただ、シンプルな構成と動作は軽快っぽい感じはある。
Andy
他のサイトで紹介されているのを見かけて見にいってみたのだが、「Download」ページにアクセスしようとしたらEsetセキュリティに「このWebページは、危険なコンテンツを含む可能性があるWebサイトのリストに載っています。」と警告されたので、試すのは止めたのと危険性があるという情報共有ってことで一応載せて紹介しておこうかと。
用途別おすすめ
ざっとピックアップして使用してみた感じでは、3つに分類できるのかなと。特に下記の3番目の一般ユーザー向けは、広告モデルとして無料で利用できるように配布していて、大体が中国の企業が制作したと思われるものが殆どだ。エミュレータで広告モデルとして配布する目の付け所が中々に面白い。
- AndroidブラウザやアプリをテストするWeb制作とか開発者向け(Genymotion)
- Androidアプリ開発者向け(Android Studio、Xamarin)
- AndroidアプリやゲームをPCで利用する一般ユーザー向け(上記以外のエミュレータ)
3番の目的で使うならNox、Web制作用の確認ならGenymotionって感じかな。
DeNAがAndAppってのを出してるみたいだけど、それも恐らくAndroidベースのエミュレータだと思われる。自社のゲームしか配信してないみたいだけど。
エミュレータを使ってAndroidアプリを開発したくなったら新しく採用されたAndroid向けのプログラミング「Kotlin」をチェック。